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;''U. t. japonicus'' ニホンツキノワグマ
:日本では人工林の拡大、道路・スキー場建設、ニホンジカ・ニホンイノシシ用の罠による混獲などにより生息数は減少している<ref name="ishii">石井信夫 「下北半島のツキノワグマ」「紀伊半島のツキノワグマ」「東中国地域のツキノワグマ」「西中国地域のツキノワグマ」「四国山地のツキノワグマ」『レッドデータブック2014 -日本の絶滅のおそれのある野生動物-1 哺乳類』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、株式会社[[ぎょうせい]]、[[2014年]]、114-91頁。</ref>。上記の絶滅のおそれのある孤立個体群の生息地にあたる市町村の森林率・林野率(1998年における下北半島の森林率79 %、以下年不明:紀伊半島の森林率96 %、東中国地域および西中国地域の森林率86 %、四国の林野率90 %)は高いものの、そのうち民有林が約80 - 90 %と大半を占めその中でも人工林の割合が大きい(民有林内の人工林率:1998年における下北半島47 %、以下年不明:紀伊半島60 %、東中国地域および西中国地域35 %<山口県では約45 %>、四国55 %)<ref name="ishii"/>。四国では1970年代後半に愛媛県・香川県では絶滅し、1990年代以降は確実な生息が報告されているのは剣山周辺に限定される<ref name="ishii"/>。1996年における生息数は徳島県12頭以上・高知県2 - 10頭と推定されている<ref name="ishii"/>。九州の個体群は捕獲例が[[1941年]]、確実な目撃例が幼獣の死骸が発見された[[1957年]]以降はなく絶滅したと考えられている<ref name="ohnishi_yasukochi">大西尚樹、安河内彦輝 「[http://doi.org/10.11238/mammalianscience.50.177 九州で最後に捕獲されたツキノワグマの起源]」『哺乳類科学』第50巻 2号、[[日本哺乳類学会]]、[[2010年]]、177-178頁。</ref>。[[1987年]]に捕獲例もあるが頭骨の計測から中国地方以北の個体であることが示唆され、[[ミトコンドリアDNA]]の[[分子系統学]]的解析でも福井県から岐阜県にかけての個体群と一致する解析結果が得られた<ref name="ohnishi_yasukochi"/>。そのため琵琶湖以東の個体あるいは琵琶湖以東の個体に由来する個体が人為的に移入された後に捕獲されたと考えられている<ref name="ohnishi_yasukochi"/>。[[祖母山|祖母]]・[[傾山]]系や[[九州山地]]、[[脊振山地]]では目撃例があるが、仮に野生個体がいても本州からの移入個体が発見されたという前例から遺伝的解析を行わないと九州の個体群とは断定できないという問題がある<ref>栗原智昭 「[http://doi.org/10.11238/mammalianscience.50.187 九州における2000年以降のクマ類の目撃事例]」『哺乳類科学』50巻 2号、日本哺乳類学会、2010年、187-193頁。</ref>。
::'''下北半島・紀伊半島・東中国地域・西中国地域・四国山地の個体群'''
::{{絶滅のおそれのある地域個体群}}<ref name="ishii"/>