「アセスルファムカリウム」の版間の差分

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後味の改善のため、[[アスパルテーム]]など甘味の後引きがある甘味料と併用されることがある。他の高甘味度甘味料と併用すると相乗効果をもたらす性質があり、アスパルテームを同量添加すると甘味度が40%強化され、キレとコクのある甘味質となる。またショ糖・果糖・糖アルコール等の糖質甘味料との併用でも甘味度が15~30%強化される。
 
またマスキング効果もあり、 酸と併用すると酸味・苦味を和らげたり、食塩と併用すると甘味度が鋭敏になり苦味が減少する。ショ糖やエリスリトール・キシリトールと併用するとボディ感(コク・深み)が増す。フレーバーエンハンサー(風味強調剤)としての性質があり、[[チョコレート]]・[[コーヒー]]・[[ココア]]・[[紅茶]]などに微量添加すると風味を引き立てる作用がある<ref>大倉裕二・木田隆生・大沼明・俣野和夫・太田静行 「高甘味度甘味料アセスルファムカリウム」幸書房、ISBN 4-7821-0203-8</ref>。
 
アスパルテームと異なり、熱・酸(pH3~7)・活性酵素に対し安定であるため、パンやクッキー、貯蔵期間が長い一部の[[清涼飲料]]等の製品にも利用できる。浸透性は90osm/kgと他の高甘味度甘味料と比較して極めて早い。共存物質と反応しないため臭いの発生や、[[メイラード反応]]による着色性はない。また水や、[[エタノール]]・[[グリセリン]]・[[プロピレングリコール]]の溶液、糖アルコールなどにもよく溶けるため、飲料・漬け物などに適している。
 
== 安全性 ==
[[JECFA]]の評価では変異原性・ガン原性は認められず、本物質・加水分解物ともに毒性試験では無害、各種動物実験でも安全性が確認されている。1日の摂取許容量は0~15mg/kg体重。製造過程で発がん性物質である塩化メチレン([[ジクロロメタン]])が溶媒として使われる場合があるため、一部では塩化メチレンの残留を不安視する声もある
製造過程で発がん性物質である塩化メチレン([[ジクロロメタン]])が溶媒として使われる場合があるため、一部では塩化メチレンの残留を不安視する声もある。
 
== 化学構造 ==