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サンガは、様々な修行上の儀式やサンガとしての意思決定などで、所属メンバーの全員参加を必要としており、各「現前サンガ」の規模と領域は、「所属するメンバーの全員が定期的に集まることができる程度の範囲」で決定される。
 
#4人以上の比丘・比丘尼が集まって界を設定(=結界)すれば、その界の内部がひとつの「現前サンガ」となる {{Sfn|佐々木閑|1999|p=43}}。
#結界は、その時に設定される界によって成立する「現前サンガ」の構成員、すなわち今からそこにサンガを作ろうと考えている比丘・比丘尼たち全員が集合して合議のうえ所定の形式を経て成立する {{Sfn|佐々木閑|1999|p=43}}。その後、この構成員がどのように変化しようとも、いったん作った界は存続する{{Sfn|佐々木閑|1999|p=43}}。
#サンガの合議によりひとたび「結界」したら、抹消のための儀式を執行しない限り、その界は永続する。たとえその界の中に居住する比丘・比丘尼が一人も存在しなくなった場合でも、界は消滅しない。その界の中に居住する比丘・比丘尼が丸ごと入れ替わったり、いったん無住になったのち、新たにやってきた比丘・比丘尼が生活するような場合でも、もう一度、結界しなおす必要なはない{{Sfn|佐々木閑|1999|p=43}}。
#従来あった界の領域を変更する必要が生じた場合には、その時点でその「現前サンガ」に所属するすべての比丘・比丘尼が合議した上で、従前の界を消して、新たな界を設定する{{Sfn|佐々木閑|1999|p=43-44}}。
#ある「現前サンガ」が近くにある別の「現前サンガ」と合体して大きな「現前サンガ」を作る場合は、それぞれのサンガの界を消したのち、両サンガのメンバーが全員集合して、両者を包含する新たな界を設定する{{Sfn|佐々木閑|1999|p=44}}。
#界の設定(結界)にあたっては、複数の「現前サンガ」の界の領域が重複することは厳しく禁止されている。二つのサンガの領域が一本の境界線で隣接する事も禁止されている(一人の人間が、その境界線をまたいで、複数のサンガに同時に所属することが可能となるため)。そのため、二つのサンガの境界には、人間がまたぐことができない程度の空白地帯を設定することが求められ、この制約に反して設けられた界は無効とされる{{Sfn|佐々木閑|1999|p=44}}。
 
== 密教 ==