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{{絶滅危惧II類}}<ref>環境省生物多様性システム [http://www.biodic.go.jp/rdb_fts/2000/71-001.html 絶滅危惧種情報検索 オショロコマ] 旧版(準絶滅危惧)の記述、2009年1月閲覧</ref>
 
日本国内で直ちに種の[[絶滅]]が危惧される状況ではないが、2007年版の環境省レッドリストでは、従来の準絶滅危惧から絶滅危惧II類にカテゴリが上げられた。[[知床半島]]などの生息地では[[外来種|外来魚]]([[ニジマス]]や[[ブラウントラウト]])との競合、アメマスの生息域拡大による源流域まで追いやられる、一部の釣り人による乱獲や源流部の林道工事、河畔林伐採、堰堤の設置等にともなう生息環境破壊により、[[個体群]]が絶滅の危機にあるとみられる。特に、本種はもともとアメマスと同じ川で生息する際、本種がアメマスより上流に、その下流にアメマスが生息するといった棲み分けがあったが、ここ最近アメマスの勢力が広がりつつある。また、本種とアメマスとの交雑種が見つかっている。本種の分布域の北側には、ホッキョクイワナが生息するが、両者の異同には論議がある。まず、言えることは(1)産卵場所の違いである。本種は河川、ホッキョクイワナは湖沼。(2)生態や、鰓杷数が本種より亜種のミヤベイワナに近いこと。など明確な違いは限られており、本種との区切りは難しい。しかし、もともと日本国内で生息する本種を含め、イワナ属の魚は明確な河川ごとに特徴があったと言われる。イワナ属はそもそも本種とミヤベイワナの2亜種からなるグループと、アメマス、ニッコウ、ヤマト、ゴギの4型からなるイワナのグループ、その他外来種2種が日本国内で生息していると考えられているが諸説ある。本種を含めホッキョクイワナのグループはイワナのグループに比べ、生息域が広く、より正確な分類が必要なグループであるには違いない。
 
北海道では、河川残留型が多い事から河川間の交流がほとんどなく、河川集団毎の遺伝的多様性に比べ同一河川内集団の遺伝的多様性は低い。つまり、各河川毎に閉ざされた生殖系(繁殖集団)となっているため、増殖を目的とした放流の際は、安易に他の河川からの移植は避けるべきである<ref name="salmon13"/>。近年、本州でも本種が見つかるが、これは釣堀から逃げたり、釣られず残った個体である。