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医療保険は疾病または災害などによる怪我による入院・手術の際の経済的損失を補う目的で販売された生命保険または損害保険の一種である。
入院日数に応じて給付される入院日額給付金、手術内容によって給付される手術給付金などを主契約としており、その他通院や投薬など会社所定の要件を満たす治療に関して給付金が支払われる特約などが設けられている。
 
従来の生命保険は死亡・高度障害保険金など商品では大きく他社との差別化を行うことが困難であった保険会社各社はそれぞれ特徴ある商品設計を行うようになった。その一方で保険自体が複雑化して行き、「保険は難しい」「よくわからない」の温床ともなっている。
日本の医療現場の変化に合わせて、時代とともに給付要件が変化してきた。
 
・入院日数の短期化…医療の高度化に伴い、手術も身体に負担の少なく短期入院が増えてきた。医療制度上も長期の入院は医療点数が下げられる傾向があり、このため従来は20日以上の入院から給付要件だった入院日数は最短日帰り入院まで短縮されることとなり、特約によりこれをカバーする短期入院特約や最初から入院日数が短くても給付される医療保険が2000年代には登場した。このため180日型、120日型、60日型などと給付日数がどんどん短くなる傾向にある。
 
・救命率の向上…医療の高度化に伴い救命率が上がり、これまでであれば助からない命が助かるようになった一方で半身不随・麻痺や様々な障害を残しての長期の入院または自宅療養が増えた。特に脳梗塞や認知症などに関しては1000日以上の入院となる場合もあり、医療保険の給付期間の短期化とは逆行する問題も出てきた。
またこれらの問題を解決する方法として就労不能障害保険などの新しい保障も2010年以降徐々に登場している。
 
・手術給付の要件の見直し…従来、保険会社が独自に設定していた会社所定の給付要件(88種など)であった手術の種類が給付金不払いなどの温床になっているとして2010年以降、保険会社各社は契約者が給付対象を理解しやすい公的健康保険制度と連動する手術給付の医療保険の提供を始めた。その一方で各社独自の商品特徴が失われ、レーシックなどによる給付・埋伏歯などによる給付などは現在では販売されることがなくなってしまった。
 
== 外資による独占から自由化へ ==