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== 概要 ==
[[有権者]]の大半が[[知的訓練]]を仮に受けていても適切なリーダーシップが欠けていたり、判断力が乏しい人間に参政権が与えられている状況。その愚かさゆえに互いに譲り合い(互譲)や合意形成ができず、政策が停滞してしまったり、愚かな政策が実行される状況をす。
 
また[[有権者]]がおのおのの[[エゴイズム]]を追求して[[意思]]決定する[[政治]]状況を指す。エゴイズムは自己の積極的利益の追とは限らず、恐怖からの逃避、困難や不快さの回避や意図的な無視、[[フリーライダー|他人まかせ]]の機会主義、課題の[[先延ばし]]などを含む。
 
判断力の乏しい民が意思決定に参加することで、議論が停滞したり、扇動者の[[詭弁]]に誘導されて誤った意思決定をおこない、誤った政策執行に至る場合などをす。また知的訓練を受けた[[僭主]]による[[利益誘導]]や、[[地縁]]・[[血縁]]からくる心理的な同調、刹那的で深い考えにもとづかない怒りや恐怖、嫉妬、見せかけの正しさや大義、あるいは利己的な欲求などさまざまな誘引に導かれ意思決定をおこなうことで、[[共同体|コミュニティ]]全体が不利益をこうむる政治状況をさす。また[[場の空気]]を忖度することで構成員の誰もが望んでいないことや、誰もが不可能だと考えていることを合意することがある([[アビリーンのパラドックス]])。
 
大衆論の見地によれば、大衆を構成する個々の人格の高潔さや知性にも関わらず総体としての大衆は群集性(衆愚性)を示現する可能性がある。衆議を尽くすことでしばしば最悪のタイミングで最悪の選択を合意することがあり、[[リーダーシップ]]論や[[意思決定]]における「合意」の難しさは重要な論点となる。[[民主主義|近代民主主義制度]]においては意思形成(人民公会)と意思決定(執政権)を分離することでこの問題を回避しようとするが、独裁と民主的統制の均衡において十分に機能しないことがある。
 
== 主な例 ==