「バーベキュー」の版間の差分

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霧雪之介 (会話 | 投稿記録)
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'''バーベキュー'''({{Lang-en-short|barbecue}})とは、[[薪]]、[[炭]]、[[豆炭]]などの弱火によって[[肉]]や[[野菜]]、[[魚介類]]などをじっくり[[焼く]][[料理]]、もしくは煙で燻すその[[調理法]]や行為を指す{{sfn|McGee |2008|p=154}}。 定義では、半日以上じっくりと火を通した豚の丸焼きなどを指す。半日以下又は数
時間の直火だけ直火で肉を焼き食す行為はバーベキューではなく[[グリル]]({{lang-en|grill}})となる。
 
語源は、[[西インド諸島]]の先住民である[[タイノ族]]の肉の丸焼き用の木枠を指す言葉が、「丸焼き」を意味する[[スペイン語]]の[[バルバコア|barbacoa]]に転化した{{sfn|McGee |2008|p=154}}。[[英語圏]]では'''BBQ'''(cueがQに置き換わる)や'''B.B.Q.'''、'''Bar-B-Cue'''、'''Bar-B-Q'''と略されることがある。
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器具としては、(1) 火格子式の[[グリル]]や焼き網など、火(熱気)が素通りするタイプと、(2) 鉄板式 に大別され、食材を固定するものとして[[串|金串]]などがある。
 
グリルのブランドとしては米国[[:en:Weber-Stephen Products|ウェバー]]社の製品が最も有名で、一枚の鉄板から仕上げる蓋付丸形グリルは、家庭用・レジャー用グリルの定番となっている。
バーベキュー専門店や個人でも、オリジナルの道具にこだわる人がいる。それらの人は、普通のグリルではなく、金属製グリルや[[レンガ]]などで作られた[[バーベキュー・ピット]]という[[竈]](かまど)や[[暖炉]]に近い造りの物を使う。ドラム缶を加工する場合や、海外では[[マンホール]]用の金属蓋を利用する場合もある。また珪藻土製の[[七輪#.E5.BD.A2.E7.8A.B6|角形七輪]]も増えている。
 
バーベキュー専門店や個人でも、オリジナルの道具にこだわる人がいる。それらの人は、普通のグリルではなく、金属製グリルや[[レンガ]]などで作られた[[バーベキュー・ピット]]という[[竈]](かまど)や[[暖炉]]に近い造りの物を使う。 ドラム缶を加工する場合や、海外では[[マンホール]]用の金属蓋を利用する場合もある。また珪藻土製の[[七輪#.E5.BD.A2.E7.8A.B6|角形七輪]]も増えて
卓上式のグリルに多いが、底面の断熱用に、コンロに水張りするタイプの方が、水蒸気の作用で、油の多い豚バラや鶏皮、サバやサンマなどの[[青魚]]を焼いても炎が上がりにくい。また、焼き上がりにこびり付きや、焦げ付きが少なく、野菜などは特にふっくらと美味であり、また器具自体の汚れも少ない。
 
卓上式のグリルに多いが、底面の断熱用に、コンロに水張りするタイプのグリルの方が、水蒸気の作用で、油の多い豚バラや鶏皮、サバやサンマなどの[[青魚]]を焼いても炎が上がりにくい。 また、焼き上がりにこびり付きや、焦げ付きが少なく、野菜などは特にふっくらと美味であり、また器具自体の汚れも少ない。 同じような効果を狙ってビールの缶を切って代用し、水の代わりにビールを入れる場合もある
 
バーベキュー後のバーベキューグリルは油汚れや炭の汚れがべっとりと付いていることが多いが、バーベキューの準備段階でグリルの火口を覆うようにアルミ箔の揚げ物フェンスや、バーベキュー用の厚手のアルミホイル(60ミクロン程度の厚さ)を、炭受けと油汚れが及びそうなところへ敷き詰めれば、汚れはホイルに付着してグリル本体へはほとんど及ばないので、掃除はホイルを剥がすだけで楽であり、グリル本体も長持ちする。また焼き網やグリル本体などにバーベキュー前に酢を塗っておくと、食材のタンパク質と熱した金属との間に[[熱凝着]]が起こりにくく、比較的掃除が楽である<ref>[http://www.mizkan.co.jp/k-plus/information/base/grilled.html お酢で焼き上手│くらしプラ酢│ミツカングループ商品・メニューサイト]
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[[ファイル:Ogatan(JapaneseBriquetteCharcoal).jpg|thumb|オガ炭]]
[[ファイル:Japanese_RoundStove_Charcoal.JPG|thumb|着火剤が塗布され簡単に着火できる成形木炭]]
燃料は[[薪]]、[[木炭]]、あるいはバーベキュー専用の[[固形燃料]]が主流である。 炭の中に[[ヒッコリー]]や[[オーク]]など樹木チップを混ぜ、燻煙を出すことにより[[燻製]]風味を付ける手法もある。
 
* [[:en:Briquette|ブリケット]](成形木炭)が、バーベキューにおいて最も使われている燃料であり、特に米国[[:en:Kingsford (charcoal)|キングスフォード]]社の製品が最も有名で、米国市場の80%のシェアである。 
 
* 日本国内産の[[黒炭]]は、不快な煙臭や[[木炭#.E7.88.86.E8.B7.B3|爆跳]]も少なく、じっくりとした火力が持続し、焼き上がりに薫製のような風味もかすかにあり、バーベキューに向いている。外国産より多少高価だが、品質が安定しておりバーベキューに適している。なお、保存管理が良くなかった黒炭ほど燃焼初期には爆跳の危険性があるため注意が必要である。
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* [[オガ炭]]は白炭系の木炭と似た燃焼の性質を示し、不快な燻煙や、危険な爆跳はほとんど発生せず、また比較的安価であり、近年ホームセンターの店頭やインターネット通販でも扱いが広まっている。しかし白炭同様に火熾ししにくく、一方で火が熾ると4時間ほど燃焼し続ける場合もある為、短時間のバーベキューの場合は消火等での注意が必要である。逆に、バーベキューパーティーが長時間に及ぶ場合でも炭を継ぎ足す必要もなく調理可能な火力が持続するため、オガ炭はバーベキュー燃料として好都合な存在である。
 
木炭を着火するのはコツが必要であるが、着火を安易にする商品として、石油系溶剤やアルコールを主成分とする[[:en:Charcoal lighter fluid|チャコール着火液]]が最もポピュラーである。 また、[[着火材|ジェル状着火剤]]など着火を安易にする商品が木炭に添付されていたり、販売されている。[[岩谷産業|イワタニ]]などからは木炭着火専用のカセットガスボンベ式[[トーチ]][[バーナー]]が発なども販売されている。また、 火熾し器である「[[火起こし|チャコールスターター]]」を使うとっても火熾しが安易である。 いずれにしても木炭で調理が行なえるようになるのは着火後10〜20分、場合によっては1時間ほど必要で、それを見越したスケジュールが必要となってくる。<small>([[木炭#火熾し(火おこし)方法|木炭の火熾し方法を参照]])</small>
{{main|木炭}}