「ドン・ウィルソン (ギタリスト)」の版間の差分

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| Origin = {{USA}} [[ワシントン州]][[タコマ (ワシントン州)|タコマ]]
| Instrument = [[エレクトリックギター]]
| Genre = [[器楽曲|インストゥルメンタル]]<br/>[[ロック (音楽)|サーフ・ミュージック]]
| Occupation = [[ギタリスト]]<br/>[[歌手|シンガー]]
| Years_active = [[1959年]] -
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最初に手にした楽器は[[ティップル]]という10弦の楽器で、その後[[トミー・ドーシー]]に憧れて[[トロンボーン]]のレッスンを受ける。やがてティップルからギターに持ち替え、高校時代に[[レスリング]]の選手としてステートチャンピオンを目指す。高校卒業後は片手間仕事を務めた後に陸軍に入隊、[[マーチングバンド]]のメンバーとしてトロンボーンを担当する。除隊後は中古車のセールスマンや建築現場の仕事をしながらギターの練習を重ねる。
 
[[1959年]]、当時勤務していた中古車ディーラーにたまたま訪れた[[ボブ・ボーグル]]と出会い、たまたまリアシートに載せてあったギターケースを見つけたことから、音楽の話で二人は意気投合し、ボブの口利きによってボブの勤める建設会社に転職、そして夜はさまざまなパーティやクラブなどで演奏するようになった(当時のレパートリーは[[レス・ポール]]や[[チェット・アトキンス]]などをアレンジした物)。そしてドンの母親ジョシーの助力を得て、プライベートレーベル(現在で言うところの「[[インディーズ]]」) '''BlueHorizon''' を立ち上げる。結成当時は '''Versatones'''(ヴァーサトーンズ)を名乗っていたが、後にジョシーのアイデアにより、'''The Ventures'''(ザ・ベンチャーズ)と改名。以後グループの中心的メンバーとして、数々のヒット曲を生み出す。
 
ステージの上ではおどけて見せたり、コミカルなシーンを演出するなど、ショーマンシップ溢れるエンターテイナーである。インタビューの場に於いてもウィットに富んだジョークを飛ばすなど、常にその場を和ませるバンドのムードメイカーでもある。
 
近年はパソコンに熱中していて、[[ネットサーフィン]]を楽しんでいるという。また大の[[居酒屋]]ファン。
 
高齢による体力の問題などから、[[2015年]]の来日をもってツアーからの参加を引退、最後の来日となることを表明した(レコーディングなどでは今後も活動を継続する)。同年にスタートした日本ツアーで、後任としてベースを担当していた[[ボブ・スポルディング]]がリズムギターにパート変更、[[ボブ・スポルディング]]の息子であるイアン・スポルディングがベーシストとして新たに加入する事が発表された。
 
20152013~1411月、彼の息子であるティム・ウィルソンと共に、かつて2000年から「ジェリー・マギーを除き」ベンチャーズが使用していた[[荒井貿易|ARIA]]製ベンチャーズモデルの販権を買収、アメリカ本国向けとしてWilson Brothers Guitarsを設立、ドン自身は使用し、ティムがディストリビューターを務めている他、[[インディーズ]]レーベル「Northwest Green Records」を2015年11月頃立ち上げた。
 
==演奏スタイル==
ドンの演奏は、基本的に[[ギター・パート]]の中で常に[[バッキング]]を担当するリズムギターであり、メインになることは無い。しかし、弦を掻き鳴らすノイズを盛り込んだり、歯切れのいい[[コードストローク]]をリズミカルに展開することから、「リードメロディを弾かないリードギター」と言われることもある。近年は「[[パイプライン (曲)|パイプライン]]」や「[[ダイアモンド・ヘッド (曲)|ダイアモンド・ヘッド]]」などで聴くことができる、日本中に[[エレキブーム]]を巻き起こした「テケテケテケテケ…」の際に、最後の3〜5[[フレット]]辺りで他の弦を激しく掻き鳴らし、[[リバーブ (音響機器)|スプリングリバーブ]]を暴れさせて激しい音を出すなど、リバーブという[[エフェクター]]の効果を最大限に生かした、音に劇的な効果を与える技を加えている。
 
使用する弦はghs社製のミディアムゲージ(.011〜.050)という太い弦を使用している。一時は.012〜.052というかなり太いゲージの弦を使用していた。演奏の際にはコードストロークでは薄めのピック、「テケテケ」の際には厚みのある物と使い分けている。インタビューで「リズムギターもその存在を主張するべきと言うのが、僕の"リズムギター論"なんだ」「リズムギターで常にロックンロールするということを常に考えてきた」と語っている<ref>[[シンコーミュージック]]「エレキギターブック・ザ・ベンチャーズ50周年記念号」の再録インタビューより</ref>。
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アンプの音作りは極めてクリアな音質にセットしている。[[カノウプス]]から彼との共同開発によって発売されたギターアンプ"サーフリバーブ"は、アンプに内蔵されたリバーブの性能や音質を含め、彼の理想を実現したクリアな音質を持っている。エフェクターは外部エフェクターは使用していないが、レコーディングなどではスプリングリバーブなどを使用している。
 
生ライブステージでは、リズムギターのみならず2〜3曲歌うことが定番化している。また、ベンチャーズの曲で"The Twomp"という歌入り曲があるが、この曲は元々ドン・ウィルソン本人のソロ名義でリリースされていたものである。
 
== 使用機材 ==
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*[[モズライト]]・ベンチャーズモデル[1963年後半以降より1966年まで各年代毎の個体を使用]
*モズライト・コンボ「1967年から68年迄使用」
*[[フェンダー・ジャズマスター]]1962年頃から1963年まで使用した時期と、1973年から2000年代前半まで使用していた時期がある「※90年代にはフェンダージャパンからシグネイチャーモデルも出ていたが、ドン自身は1973年から使い出した1966年製の個体長く愛用していた。」
*フェンダー・[[ストラトキャスター]]ごく初期に使用
*[[ギブソン・SG]]1969年から1973年まで使用。唯一のギブソン製ギターだった
*[[アリア (楽器ブランド)|アリア]]・ベンチャーズモデル
*Wilson brothers The Ventures Signature model
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他グヤトーン、エルク、テスコ、ヤマハ等日本製ギターアンプも過去の来日ツアーで使用
==エピソード==
[[ジェフ・バクスター]]は1970年代から既に彼からの影響を公言していた。安定したリズムバッキングを学ぶことが出来たとインタビューで語っていたことがある。「ドンやボブのようなギタリストになりたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」とファンレターを送ったら、「フェンダーのジャズマスターを買おう」との返事が届いたので、小遣いやアルバイトで稼いだ金を手に楽器店買いに行ったという。