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植物用培地にハイポネックス培地を追加
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== 概論 ==
もともと近代科学における[[微生物]]の発見の一つは、腐った欧州の食の基礎に位置する[[スープ]]が腐った中に発生したものを観察したところに始まる。[[ルイ・パスツール|パスツール]]による[[自然発生説]]の検討の中でも、肉汁、即ち[[スープ]]のベースとなる[[出汁]]である[[ブイヨン]]が良く使われてきた。これが言わば培地の始まりである。肉汁のようなありふれた物に生育する微生物を培養する場合は、その物自体を培地とすれば良い。しかし、そうでない生物を培養するには、培地の成分を工夫する必要がある。一般に、[[自由生活性]]の生物は培養が比較的容易である。例えば[[藻類]]などは[[独立栄養生物]]であり[[光合成]]が可能なので、窒素源やビタミン、微量元素を中心とした希薄な培地で生育させる事ができる。それに対して、[[原虫]]など[[寄生]]性の生物は概して環境の変動に弱く、また生育に特定の[[生理活性物質]]を要求するものもあり、培地組成を含めた培養系全体の構築・維持が難しい。[[多細胞生物]]の組織の一部を培養(組織培養)する場合はさらに多くの成分を必要とし、細胞自体が外菌の[[コンタミネーション]]に対して非常に脆弱なので、培養には注意を払う必要がある。
 
== 培地の分類 ==