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'''叙事詩環'''(じょじしかん、{{lang-el|Επικός Κύκλος}} エピコス・キュクロス、{{lang-en|Epic Cycle}})とは、[[古代ギリシア]]で作られた、[[トロイア戦争]]に関する[[叙事詩]][[サイクル (文学)|サイクル]](一群)のことである<!--「環」は、「完結」というような意味で言われているようである-->。'''叙事詩の環'''、'''叙事詩圏'''とも。叙事詩環に含まれる叙事詩を並べると、トロイア戦争についての記述が完結する。[[ホメーロス]]の叙事詩(厳密にはホメーロス作と言われる叙事詩)『[[イーリアス]]』と『[[オデュッセイア]]』も入れる研究家もあるが、ホメーロス以外の詩に対して用いられる場合がより多い。
 
いずれにしても、『イーリアス』と『オデュッセイア』と『イーリアス』を除く叙事詩は断片の中にしか残っ現存していない。断片では、プロクロス(哲学者のプロクロスとは別人)が書いた詳細なあらすじが最も貴重なものである(後述)。叙事詩は[[ダクテュロス]]・[[ヘクサメトロス]](長短短六歩格)で書かれている。
 
叙事詩環は、[[ギリシア幾何学様式時代]](ギリシア暗黒時代。紀元前1100年-紀元前800年頃)に発展した局所的な英雄崇拝に基礎を置く[[口承]]を文学の中で蒸留させたものだった。その素材は、[[鉄器時代]]の視点から見た過去の[[青銅器時代]]の[[ミケーネ文明]]の話である。