「リチウムイオン二次電池」の版間の差分

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{{独自研究|section=5|date=2010年10月}}
[[ファイル:Worn-out Lithium-ion battery.jpg|thumb|寿命を迎え、劣化・膨張した[[日本電気|NEC]]製[[携帯電話]]用リチウムイオン二次電池。左上は新品のもの]]
常用領域と危険領域が非常に接近していて、安全性確保のために充放電を監視する保護回路が必要である。これは、充電時に電圧が上昇する際に、正極および負極が極めて強い酸化状態・還元状態に置かれ、他の低電圧の電池に比べて材料が不安定化しやすいためである。過度に充電すると正極側では電解液の酸化・結晶構造の破壊により発熱し、負極側では金属リチウムが析出する。電池を急激に劣化させるだけでなく、最悪の場合は破裂・発火する<ref>リチウムを含めたアルカリ金属は空気中の酸素および水と触れることにより自然発火する特性を持つ。</ref>。したがって、充電においては極めて高い精度(数十 [[ミリボルト|mV]]のレベル)での電圧制御が必要である。
 
急速あるいは過度に充電すると、正極側では電解液の酸化・結晶構造の破壊により発熱し、負極側では金属リチウムが析出する。これにより両極が直接繋がり、回路が[[ショート]]してしまう。電池を急激に劣化させるだけでなく、最悪の場合は破裂・発火する<ref>リチウムを含めたアルカリ金属は空気中の酸素および水と触れることにより自然発火する特性を持つ。</ref>。したがって、充電においては極めて高い精度(数十 [[ミリボルト|mV]]のレベル)での電圧制御が必要である。
過放電では、正極のコバルトが溶出したり、負極の集電体の[[銅]]が溶出してしまい二次電池として機能しなくなる。この場合も、電池の異常発熱に繋がる。
 
過放電では、正極の[[コバルト]]が溶出したり、負極の集電体の[[銅]]が溶出してしまい二次電池として機能しなくなる。この場合も、電池の異常発熱に繋がる。コバルト酸リチウムは[[可燃性]]が高いため、一度燃え上がると電池に含まれる[[酸化剤]]に燃え移るため、手がつけにくい
エネルギー密度が高いために[[短絡]]時には急激に過熱する危険性が大きい。さらに、[[有機溶剤]]の電解液が揮発し、発火事故を起こす恐れがある。短絡は外力が加わることで電池内部で発生する場合もあり、衝撃に対する保護も必要である。
 
エネルギー密度が高いために[[短絡]]時には急激に過熱する危険性が大きい。さらに、[[有機溶剤]]の電解液が揮発し、発火事故を起こす恐れがある。短絡は外力が加わることで電池内部で発生する場合もあり、衝撃に対する保護も必要である。
 
保存特性(保存状態での性能保持特性)はニッケル水素電池などより劣る。また、満充電状態で保存すると電池の劣化は急激に進行する。このため、他の蓄電池で一般的な充電方法である[[トリクル充電]]はリチウムイオン電池には適していない。