「ミシェル・ウエルベック」の版間の差分
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1991年、10代のときに愛読していた[[ハワード・フィリップス・ラヴクラフト|ラヴクラフト]]の伝記を出版。続けて2冊の詩集『生きてあり続けること』(1991年)、『幸福の追求』(1992年)を出版し、後者でトリスタン・ツァラ賞を受賞。この間にはコンピュータの管理者としてパリで働いていた。1994年、初の小説『[[闘争領域の拡大]]』をモーリス・ナドー社から出版し、カルト的な人気を得る<ref name=A/>。1998年、長編第一作『[[素粒子 (小説)|素粒子]]』を発表。強い性的コンプレックスを持つ男性高校教師と孤高の天才科学者という、対照的な異父兄弟の私的な物語を、[[量子論]]や[[遺伝子工学]]といった科学的知見を交え壮大なSF的枠組みの中で語るという異色の作品で、出版後フランスの読書界にセンセーションを起こし30ヶ国語に訳された。
その後中編小説『ランサローテ島』(2000年)を経て2001年に長編第二作『[[プラットフォーム (小説)|プラットフォーム]]』を出版。タイを舞台とした[[セックスツーリズム]](売春観光)をテーマとした作品で、人権思想家やフェミスト、イスラム原理主義などへの攻撃的な文章が、[[アメリカ同時多発テロ事件]]と時期的に重なったこともあいまってスキャンダラスな話題作となった。2005年にはふたたびSF的な構想に挑戦した長編第三作『[[ある島の可能性]]』を刊行、著者自ら「自分の最高傑作」を自負した作品でこれもベストセラーとなる。ウエルベックは『素粒子』『プラットフォーム』『ある島の可能性』でそれぞれ[[ゴンクール賞]]にノミネートされながら受賞を逃していたが、2010年、架空の現代美術家の生涯を主題にした
[[2015年]][[1月7日]]、「[[2022年]]に[[ムスリム]]が[[マリーヌ・ル・ペン]]を破って[[共和国大統領 (フランス)|フランス大統領]]となる」という[[近未来]]小説『[[服従 (小説)|服従]]』を発表した<ref>[http://www.afpbb.com/articles/-/3035703 近未来の「フランス・イスラム政権」、小説家ウエルベック氏新作]、[[フランス通信社]]、[[2015年]][[1月6日]]、同年[[3月11日]]閲覧</ref>が、奇しくもその日に[[シャルリー・エブド襲撃事件]]が起きた。同日発売されていた[[シャルリー・エブド]]の一面には『2015年に私は歯を失い、[[2022年]]に私は[[ラマダン|断食]]をする』と言うウエルベックの[[戯画]]が掲載されていた<ref>[http://www.leparisien.fr/faits-divers/attentat-a-charlie-hebdo-houellebecq-a-la-une-du-numero-en-kiosque-07-01-2015-4425963.php#xtref=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2F Attentat à Charlie Hebdo : Houellebecq à la Une du numéro en kiosque], Le Parisien, 2015年[[1月7日]]、同年[[3月11日]]閲覧</ref>。その上、ウエルベック自身がたびたび[[イスラム教]]を批判していたこともあって国内外で大きな反響を呼びフランス国内で60万部を超えるベストセラーになったが、彼の友人のエコノミスト、{{仮リンク|ベルナール・マリス|fr|Bernard Maris}}が事件で殺害されたことを受け、ウエルベックは『服従』の広報活動を中止した。同年[[1月27日]]、ウエルベックは警察の保護下に入ったと伝えられている<ref>[http://www.20minutes.fr/culture/1526611-20150127-attentat-charlie-hebdo-michel-houellebecq-sort-silence Alice Coffin Attentat à «Charlie Hebdo»: Michel Houellebecq sort de son silence, 27 janvier 2015] sur le site du journal 20 Minutes</ref>。その後、1月末にウエルベックは姿を現し、「我々には火に油を注ぐ権利がある」と発言した<ref>[http://ironna.jp/article/1017 イスラモフォビアとフランス流「自由原理主義」の疲弊]、[[月刊WEDGE]]2015年3月号、同年12月20日閲覧</ref>。
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