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Apan bs (会話 | 投稿記録)
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頭髪は[[ケラチン]]という硬質[[たんぱく質]]で形成されている。3重構造になっており、中心部にあるのが髄質(毛髄)で、その周囲を皮質(毛鞘)が取り巻き、その外側を毛表皮([[クチクラ]]、キューティクル)が覆っている。ただし髄質は、ないものもあり、その役割ははっきりしない。
 
頭髪の直径はおよそ0.05mmから0.15mmの範囲であるが、個人差及び人種差が大きい。一般に[[白色人種コーカソイド]]と[[黒色人種ネグロイド]]においては細く、頭皮1平方cm当たりおよそ400本前後、[[黄色人種モンゴロイド]]では前二者に比べて太く、1平方cm当たり250本ほどである。頭髪の断面も人種差があり、黄人モンゴロイドでは一般的に円形で、白人コーカソイドでは楕円、黒人ネグロイドは更に細長い。このため黄人モンゴロイドは直毛であり、白人コーカソイドでは波状毛と呼ばれるゆるく波打った髪から巻き毛まで変異を示し、黒人ネグロイドでは縮れ毛になりやすい。くせ毛は、毛穴の形により生成される。ただ、唯一思春期においてのみ(個人差あり)癖が変わることがある。思春期独特のホルモンバランスの変化という説が有力である。他には、骨格の変化により毛穴の形が変わりくせが変化することもある。
 
尚、ショックにより一日で頭髪が真っ白になるという話が伝わっているが、医学的にはメラニン色素が一日で髪の毛から抜ける物理現象はありえない。
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成長の速度もやはり個人差や人種差があるが、東アジア民族でおよそ11 cm/年 = 0.3 mm/日 = 3 nm/秒である。
 
頭髪の色は、皮質に含まれる[[メラニン]]の量によって決まる。人類の大部分は多量のメラニンを含んだ黒色の頭髪であるが、白人コーカソイドの一部は二次的に生じた色素脱落により、[[金髪]](ブロンド)・茶髪(ブルーネット)が見られる。
 
毛の根元にある毛胞は非常に速く成長する。そのため[[抗がん剤]]投与などの化学療法によりしばしば頭髪を失うことがある。抗がん剤は速く成長する細胞に働くため、[[がん]]細胞だけでなく毛包にも作用することによる。毛細胞の代謝を抑える為に冷却して低温に保つ事で脱毛を抑える事もある。
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日本の[[平安時代]]の[[貴族]]女性において、髪の長さは美しさであった。[[村上天皇]]の宣耀殿の女御の髪の長さは、[[大鏡]]に記述がある。
 
黒人ネグロイドでは、頭髪をそのままにしておくと、きつく曲がって成長し、[[ドレッドロックス|ドレッド]]と呼ばれる独特の[[髪型|髪形]]になる。[[アメリカ合衆国]]においては、1960年代までは白人コーカソイド黒人ネグロイドに対する差別が根強く、黒人ネグロイド自身も差別される事を嫌って、化学処理や装置を使って毛を真っ直ぐにする場合があったが(いわゆるストレートパーマ)、60年代以降、公民権運動が成果を上げて黒人ネグロイドの地位が向上すると彼らの考えも変化発展し、縮毛を活かしたドレッドや[[アフロヘアー]]を誇示するようになり、白人コーカソイドにも浸透するようになった。
 
== 関連項目 ==