「正倉院」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
→‎外部リンク: {{Normdaten}}
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
114行目:
正倉院宝物は通常時、非公開である。[[1875年]](明治8年)〜[[1880年]](明治13年)、毎年開催された奈良博覧会の一環として、東大寺大仏殿回廊で、一部が一般に公開された。[[1889年]](明治22年)〜[[1940年]](昭和15年)では、正倉院内の陳列棚を設けて、曝涼(宝物の「虫干し」のことで定期的に行われる)の際に限られた人々に拝観を許していた。また、外国の高官のため、特に開封することもあった(例、[[1922年]][[エドワード8世_(イギリス王)|英国皇太子)]]拝観)<ref>松島・松本 1947 または 東野 1988 170p</ref>。
 
[[戦前]]の大規模な一般公開は、[[1940年]](昭和15年)11月の[[皇紀2600年]]記念として東京の[[帝室博物館]]で開催された正倉院御物特別展である(約140点)。染織品の展覧は、[[1924年]](大正13年)4月に奈良帝室博物館で大規模な展示があり、さらに[[1932年]](昭和7年)にも開催された<ref>和田 1967 または 東野 1988 172p</ref>。戦後、[[1946年]](昭和21年)に近隣の[[奈良公園]]内にある[[奈良国立博物館]]で「正倉院御物特別拝観」(第1回)として開催され、翌年以降、秋の2か月の曝涼にあわせて開催されるようになった。最初は、「正倉院御物展」「正倉院展覧会」といった表記ゆれがあり、現在の「正倉院展」の名称が定着するのは1952年(昭和27年)頃からのようだ。正倉院展は奈良で開催されなかった年もあるが、2008年(平成20年)に第60回を迎えた。
 
管理する[[宮内庁]]が整理済みの宝物だけで9000点に上るが、このうち正倉院展で公開される宝物の品目は毎年変更され約70点のみである<ref>第61回正倉院展パンフレットによる。</ref>。よって代表的な宝物を見るには複数年の見学が必要になる。学芸員が手作業で点検と陳列を慎重に行うがそれに前後約40日の時間を必要とするため、開催期間は約2週間程度と短い。