「ボーイズ対戦車ライフル」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Kurirai1 (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目:
{{銃器2
|画像=[[ファイル:Boys Mk I AT Rifle.jpg|300px]]
|説明=ボーイズ対戦車ライフル Mk.I
|名称=ボーイズ対戦車ライフル
|種類=[[対戦車ライフル]]
30行目:
 
== 構成 ==
本銃は[[機関砲]]に似た外観を持ち、一見すると[[自動火器]]のようにも見えるが、[[ボルトアクション方式]]の手動連発銃である。通常のボルトアクションライフルと異なり、給弾は脱着可能な[[弾倉#ボックスマガジン|箱型弾倉]]を用いて上部から行われる。全長1.575m、銃身長0.91m、重量は16kgと、通常の[[小銃]]に比べると遥かに大きく重たい
 
衝撃緩衝装置が付けられた[[二脚|バイポッド]]と、[[銃口]]部に[[マズルブレーキ]]を備え、さらに[[射撃]]時には[[銃砲身|銃身]]部全体が25mmほど後座して反動を受け緩和する構造を持っている。これにより[[口径|大口径]]弾の強烈な反動をかなり抑えることに成功しているが、それでも射手に首や肩の痛みをもたらす。本銃の特徴として、銃把(グリップ)が通常の銃器とは逆に前方に傾斜していることが挙げられるが、これも、強烈な反動を受け流しやすくすることにより銃把を握っている手首を傷めることを防ぐためのものである(ただし、握り辛いと不評であった)。
通常のボルトアクションライフルと異なり、給弾は脱着可能な[[弾倉#ボックスマガジン|箱型弾倉]]を用いて上部から行われる。全長1.575m、銃身長0.91m、重量は16kgと、通常の[[小銃]]に比べると遥かに大きく重たい。
 
使用する[[弾薬]]は.55[[口径]](13.9mm)弾で、ベルティッドと呼ばれる、[[薬莢]]底部が肉厚になっている形状の弾薬を用いる。なお、徹甲弾は[[タングステン]]を用いた弾芯を使用しており、貫通力の向上を狙い、初速945m/sで撃ち出す[[高速徹甲弾|HVAP]]弾も開発されていたようである。
衝撃緩衝装置が付けられた[[二脚|バイポッド]]と、[[銃口]]部に[[マズルブレーキ]]を備え、さらに[[射撃]]時には[[銃砲身|銃身]]部全体が25mmほど後座して反動を受ける構造を持っている。これにより[[口径|大口径]]弾の強烈な反動をかなり抑えることに成功しているが、それでも射手に首や肩の痛みをもたらす。本銃の特徴として、銃把(グリップ)が通常の銃器とは逆に前方に傾斜していることが挙げられるが、これも、強烈な反動を受け流しやすくすることにより銃把を握っている手首を傷めることを防ぐためのものである(ただし、握り辛いと不評であった)。
 
使用する[[弾薬]]は.55[[口径]](13.9mm)弾で、[[薬莢]]底部が肉厚になっているベルティッドと呼ばれる、[[軍]]用弾ではあまり見られない薬莢形状の弾薬を用いる。
 
== バリエーション ==
42 ⟶ 40行目:
 
; Mk.I(初期型)
: T字型[[二脚|バイポッド]]と円形の[[マズルブレーキ]]をえ、60gの[[徹甲弾]]を初速747m/sで発射する。
; Mk.II(後期型)
: V字型バイポッド二脚と長方形のマズルブレーキをえ、47.6gの徹甲弾を初速884m/sで発射する。
; Mk.3/Airborne(空挺型)
 
: 空挺部隊向けにMk.IIの銃身を30[[インチ]](762mm)に短縮してマズルブレーキを廃止した短縮型。
なお、徹甲弾は[[タングステン]]を用いた弾芯を使用しており、貫通力の向上を狙い、初速945m/sで撃ち出す[[高速徹甲弾|HVAP]]弾も開発されていたようである。
 
== 使用国 ==
62 ⟶ 60行目:
*{{Flag|United States}} - [[アメリカ海兵隊]]が'''Elephant Gun'''(象撃ち銃)の愛称をつけ、使用。
*{{Flag|USSR}} - [[レンドリース法]]によりアメリカから3,200丁の提供を受けた<ref>Zaloga & Leland ''Red Army Handbook 1939-1945'' Sutton 1998 p197 ISBN 0750917407</ref>。
 
== 登場作品 ==
個人が扱える[[銃火器]]の中では最大クラスである対戦車ライフルは、その見栄えの良さから、数多くのフィクション作品で活躍している。以下はそのごく一部である。
 
; 映画
:; 『[[ラット・パトロール]]』
:: 1960年代に製作されたアメリカのテレビ映画(連続テレビドラマ)。ドイツ軍装甲車として登場する[[M3ハーフトラック]]の車上にボーイズ対戦車ライフルが搭載されている。
; アニメ
:; 『[[ストライクウィッチーズ]]』
:: リネット・ビショップがボーイズMk-1の[[マズルブレーキ]]のみをMk-2のものに変えたものを使用している。なお、二脚は装着されていない。
 
; 漫画
:; 『[[ワイルド7]]』
:: ボーイズ対戦車ライフルを基に、銃身を短縮し、運搬時に本体を二分割できる構造のストレート形ライフルストックを装着、弾倉を使わずに手動装填の単発式とし、ライフルスコープを装着したカスタムモデルが登場する。
:: 第4話「コンクリート・ゲリラ」では主人公の飛葉が[[狙撃]]に用い、第19話「谷間のユリは鐘に散る」ではストックが後床のないピストルグリップ形に変更されており、ユキがバイクのハンドル部に取り付け、市街地を走りながら発射する派手なアクションを見せる。」
 
== 出典 ==