「リリー・エルベ」の版間の差分

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前年の1930年には、リリー・エルベの手術を知ったデンマーク国王[[クリスチャン10世 (デンマーク王)|クリスチャン10世]]が即座にエルベとゲルダの婚姻を無効としていた(なお、当時のデンマークは刑法により[[同性愛]]を犯罪と規定していた)。それでもゲルダはエルベの[[性別]]移行を支援し、エルベは法的性別の変更と新しい「リリー・エルベ」を記された[[パスポート]]を手にすることができた。しかしそのわずか3カ月後[[拒絶反応]]で死去した。エルベの亡骸はドレスデンに埋葬された。
 
リリーとゲルダの関係について述べるのは難しい。リリーが危険な手術を繰り返したのは、フランス人の画商クロード・ルジュンと恋に落ち、彼の子どもを生み完全な女性になりたいと望んだからだった。ゲルダはそんなリリーを最期まで支援した。
手術の拒絶作用によるリリーの死後、ゲルダはイタリア人外交官の男性フェルナンド・ポルタと再婚し[[モロッコ]]へ航り、[[マラケシュ]]と[[カサブランカ]]で数年過ごす。その間に描いた絵の署名は、ゲルダ・ヴェゲネル・ポルタであり、リリー・エルベ(エイネル・ヴェゲネル)との婚姻関係の痕跡を残している。1936年、ゲルダは再び離婚し、1938年にデンマークに戻り、[[1940年]]にその生涯を終えた。