「東北方言」の版間の差分

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さらに東北地方の日本海側・北端部では、共通語におけるウ段音がかなりの程度でオ段音になる。<ref>『講座方言学 1 方言概説』84-85頁。</ref>
 
カ行・タ行子音は、母音に挟まれた場合に「マド[mado](的)」のように有声化(濁音化)が起こる。ただし子音前後の母音が[[無声化]]を起こした場合は有声化しない。その一方で、本来の濁音の前には、「マ{{sup|ン}}ド[ma ̃do](窓)」のように「入り渡り鼻音」と呼ばれる鼻音が伴うため、語彙の混乱は見られなかった。ただし現在の中年層以降ではこの入り渡り鼻音が失われ、音声上の区別はない。
 
以上のような、イ段・ウ段の中舌母音、イとエの統合、カ行・タ行の濁音化は、東北地方・新潟県北部だけでなく、北海道南部・沿岸部や茨城県、栃木県、千葉県北部にも及んでいる。また「し・ち・じ」と「す・つ・ず」の統合は、東北地方(三陸海岸と福島県南部除く)と新潟県北部、北海道沿岸部に分布している。濁音の前の入り渡り鼻音は東北地方大部分や新潟県北部、北海道沿岸部に分布している。