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大正時代後期からは小口輸送向けに、小型トラックの一種である[[オート三輪]]が都市部から普及し始めてはいたが、当時の日本における中小零細事業者の多くにとっては極めて高価なもので、容易に導入できなかった。対してリヤカーは、市井の零細な工場でも製作可能で、ごく安価な存在であり、本格的なモータリゼーション以前であった[[太平洋戦争]]前後の長期間、手牽き、もしくは自転車牽引などで、小口輸送の簡便な手段として極めて広範に用いられた。
 
しかし、戦後の[[モータリゼーション]]進展で[[自動車]]が普及するにつれ、一般的な小口物流の手段としては1950 - 1960年代以降、速力や効率で勝るオート三輪・[[軽トラック]]などに取って代わられ、次第に衰退した。それでも限られた用途ながら、軽便さゆえの長所があり、2000年代過去に比べれば活用範囲が狭まったとはいえ、敷地内作業用や大都市圏の小口配送など、21世紀に入ってからも日本国内で広く実用例が見らに供さている。
 
=== 利点 ===
* 人力によれば、燃料代などの経費が掛からない。修理・整備も簡便で維持費も掛からない
* 機動性に富み、小回りが利く。普通の体格の人間であれば、荷物運搬時の牽引でも取り扱いに特段の訓練を要さない。
* 頑丈な作りのリヤカーで平坦な舗装道路上であれば、最大約1トンの荷物が運搬可能である(通常のリヤカーの積載荷重は350kg)。
* 以下は日本における制度上のメリットである。
** 日本では[[道路交通法]]上、[[軽車両]]の扱いを受ける。
** 公的に登録された[[日本のナンバープレート|ナンバープレート]]を備えなくても、[[原動機付自転車]]、[[小型自動二輪車]]による牽引が「付随車」として認められている。この場合の[[最高速度]]は25km毎時が法定速度として定められている。([[#日本における法律上の扱い]]を参照)
 
=== 欠点 ===
* 急坂に弱い(上り坂・下り坂とも)。
* 坂道の移動が困難である(人力や自転車の場合。特に下り坂)。<!--上り坂の間違い?-->
* 自動車などの往来が激しい場所の移動では、機動性の違いによる[[交通事故]]や交通渋滞が懸念される。