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この[[島]]の[[先住民]]である[[アイヌ]]の言葉([[アイヌ語]])では、「{{lang|ain-Kana|'''[[アイヌモシリ|アィヌモシㇼ]]'''}}」({{lang|ain-Latn|ainu mosir}}、「人間の住む土地」の意)と呼ばれる。[[日本人]]([[和人]])は古代には[[渡島|渡嶋]](わたりのしま)、近代に至るまでアイヌを[[蝦夷]](えぞ)、その土地を[[蝦夷地]](えぞち)もしくは北州、十州島などと呼んでいたが<ref name="hokkaido"/><ref name="name-of-island"/>、明治政府は[[開拓使]]の設置に伴い名称の変更を検討し、蝦夷地探査やアイヌとの交流を続けていた[[松浦武四郎]]は政府に建白書を提出、「北加伊(きたかい)道」「海北道」「海東道」「日高見(ひたかみ)道」「東北道」「千島道」の6案を提示した。結局「北加伊道」を基本として採用し、海北道との折衷案として、また、[[律令制]]時代の[[五畿七道]]の[[東海道]]、[[南海道]]、[[西海道]]の呼称に倣う形として「'''北海道'''」と命名された。なお、松浦は建白書において「北加伊道」案はアイヌが自らを「カイ」と呼んでいることから考案したと説明しているが、[[言語学]]者の[[金田一京助]]は、当時のそのような事実を示す証拠は見つかっていないと唱えている。
 
北海道は[[地方自治法]]において他の''都・府・県''と同格の普通地方公共団体([[都道府県]])の1つとされているが、「[[]]」「[[]]」「[[]]」の場合、これを外して、「[[東京都|東京]]」「[[大阪府|大阪]]」「[[京都府|京都]]」「[[神奈川県|神奈川]]」「[[愛知県|愛知]]」のように表記・呼称することがあるのに対し、北海道については<!--名称の由来から同様には考えにくく、-->「道」を外して単に「北海」と表記・呼称することは([[北海タイムス]]、[[北海学園大学]]など、社名や学校名等の固有名詞の一部分に使用される例はあるものの)非常に稀である。英語での公式表記は『Hokkaido Government』、もしくは『Hokkaido』<ref>{{cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/foreign/english.htm|title=Welcome to Hokkaido|publisher=北海道|accessdate=2016-12-22}}</ref>であり、『Hokkai Goverment』や『Hokkai Prefecture』と表記する事はない。<!--これは五畿七道にあやかって命名されたひとまとまりの地域名をそのまま地方公共団体名として転用した特殊性に拠るものといえる。-->一方、''道''である普通地方公共団体は北海道しか存在しないため(東京都の「都内」「都下」等と同様に)、逆に''道''が「道産米」等、事実上北海道を唯一的に指し示す語彙([[形態素]])として広く普及している。
[[ファイル:Hokkaidomap-jp.png|thumb|300px|北海道地図]]
後述の通り、[[1886年]](明治19年)から[[1947年]]([[昭和]]22年)まで北海道を管轄した地方行政官庁は、[[北海道庁 (1886-1947)|北海道庁]]であった。この場合、「北海道」は単なる地域呼称であって、「北海道庁」が「東京府」や「青森県」などと並んで置かれた官庁の名である([[樺太]]と[[樺太庁]]の関係に同じ)。この「北海道庁」は、現在用いられているような[[地方自治体]]の中央官庁ではない。[[1901年]](明治34年)に[[北海道会法]]および[[北海道地方費法]]が公布・施行されて「北海道会」という議会を持つ地方自治体となったが、自治体としては「北海道地方費」と呼ばれた。[[戦後]]、[[1946年]](昭和21年)の第1次地方制度改革で[[市制]]・[[町村制]]・[[東京都制]]とともに[[府県制]]が改正された際、北海道会法と北海道地方費法が廃止されて'''道府県制'''に統合された。また改正法律の附則の規定により、従来「北海道地方費」と呼ばれていた自治体を「'''道'''」と呼ぶこととされた。地方行政官庁としての北海道庁は[[1947年]](昭和22年)の地方自治法施行により、「北海道庁官制」とともに廃止され、同法に基づく[[普通地方公共団体]]としての北海道となった。