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'''フォース'''({{Lang-en|Force}})とは[[アメリカ映画]][[スター・ウォーズ・シリーズ|『スター・ウォーズ』シリーズ]]に登場する[[架空]]の[[エネルギー (オカルト)|エネルギー体]]。作中における概念で、銀河の万物をあまねくみ込んで満たしており、[[ジェダイ|ジェダイの騎士]]や[[シス (スター・ウォーズ)|シスの暗黒卿]]が用いる[[超能力|超常的な能力]]の源となっている。
 
[[1977年]]のシリーズ公開第1作目『[[スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望|スター・ウォーズ]]』の劇場公開時には、字幕などに「{{読み仮名|'''理力'''|りりょく}}」という訳語が充てられたが、近年では使われない。
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[[ルーク・スカイウォーカー]]、[[ヨーダ]]、[[オビ=ワン・ケノービ]]、[[クワイ=ガン・ジン]]などを代表とする[[ジェダイ|ジェダイの騎士]]が用いるフォースは「ライトサイド(光明面)」「アシュラ」と呼ばれる。
 
一方で[[ダース・ベイダー]]([[アナキン・スカイウォーカー]])、[[ダース・シディアス]](パルパティーン)、[[ダース・モール]]などのシスの暗黒卿。また[[アサージ・ヴェントレス]]などに代表される[[ダーク・ジェダイ]]は、怒りや憎しみといった負の感情によって引き出される、主に攻撃性に特化した「ダークサイド(暗黒面)」「ボガン」と呼ばれるフォースを用いる。
 
更に、ベンドゥの様に光と闇の中間に立ちバランスを保つ者も存在する。
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『[[スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス|エピソード1]]』では、生物の細胞中に含まれる共生生物「'''ミディ=クロリアン'''({{En|Midi-chlorians}})」の値がフォースの強さに影響を持つことが示唆されており、各個人の扱うフォースの強さは生得的な要素が大きいと考えられる。
 
作中では、ジェダイおよび[[スター・ウォーズ登場組織一覧|反乱同盟軍]]の合言葉として、「'''フォースと共に在れ'''({{En|''May The Force Be With You''}})」という文句が登場している。また、ジェダイは「死」という概念を「'''フォースとひとつになる'''」と表現し、数名ではあるが死後フォースと一体化しつつも、個人としての自我を保つことに成功している者もいる(クワイ=ガン・ジン、オビ=ワン・ケノービ、ヨーダなど)。また前述の様にシスの暗黒卿にとってもフォースは非常に重要な存在であるため、『[[スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃|エピソード2]]』の終盤では、元ジェダイにしてシスの暗黒卿寝返った[[ドゥークー伯爵]](ダース・ティラナス)がダース・シディアスと対面した際「'''フォースは我らと共に'''」と発している他、『[[スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望|エピソード4]]』ではダース・ベイダーが[[モッティ提督]]にフォースへの信仰を侮辱されて激昂する場面があるなど、方向性は違えど、フォースを信仰することにおいては、ジェダイもシスも変わりない。
 
== フォースの主な能力 ==
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相手の攻撃を回避するなどの場合に多く用いられる。また、ある程度先の未来を読み取ることも出来る。いわゆる[[予知夢]]のような形で無意識的にこの能力が発揮される事もある。
 
[[ジェダイ|ジェダイの騎士]]や[[シス (スター・ウォーズ)|シスの暗黒卿]]にとって、[[スター・ウォーズ登場テクノロジー一覧#ブラスター|ブラスター]]などの銃火器ではなく[[ライトセーバー]]が最大の武器である所以は、それを扱う駆使する高度な剣術を体得していることも大きな理由の一つだが、フォースの恩恵による未来予知能力と空間認識能力により、ブラスターなどによる高速の銃撃ですら、レーザー弾の軌道を瞬時に先読みして防御し、更にはそれを敵側に跳ね返せる攻防一体の武器なることが何よりも大きい。フォースの使い手同士のライトセーバー戦では、剣技の優劣だけでなく、この予知による剣撃の読み合いの駆け引きを制することが勝利には必須となる。だが決して万能ではなく、フォースを使う者の鍛錬により能力に個人差がある上、身に付けた予知能力と反応速度を上回るほどの高速連射などは、十分に防ぎ切れないこともある。
 
[[ヨーダ]]のような達人級の[[ジェダイ]]でも、自身と同等かそれ以上のシスの前ではダークサイド等の妨害により、未来が曇っていてよく見えないことがままある。他にも「暗黒面の帳(とばり)」、「フォースを闇が支配している」などと表現しており、漠然とながら自分達の千里眼には限界があることを感じていた。後にヨーダは[[ルーク・スカイウォーカー]]に対し、未来にばかり目を向けていてはならないと説き、予知能力の乱用や妄信は危ういと警告している。これは「選ばれし者」に関する古代の予言や、妻の死を連想させる予知夢に深く悩まされ続けた結果、人生を狂わせた[[アナキン・スカイウォーカー]]の前例や、シスの暗躍に盲目であったことからなどの立証であり、霊体化の秘密を解き明かした[[クワイ=ガン・ジン]]の提唱した、現在のフォース「リビング・フォース」を信奉する理念こそが正しかったと認めた証でもある。
 
また、未来は常に変化するものとされるが、映画やスピンオフを含め、ルークやアナキンなどが予知した未来が外れ、結果を変えることができるような描写は無い。逆に、旧ジェダイ・オーダーの格言には「予知した悪い未来を避けようとして行動すると、自らその結果を引き寄せてしまうことになる」というものがある。
 
=== 認識能力の拡大 ===
上記のフォースの予知能力応用することで、自身の空間認識能力をより高め、周囲の状況を詳しく正確に把握出来る様になる。
ライトセーバーでの戦闘や、戦闘機やポッドレーサーなどといった、優れた判断力と高い反射神経とを要する乗り物の操縦にも大いに役立つ。
 
[[アナキン・スカイウォーカー]]が幼い頃からパイロットとして優秀だったのは、この力を無意識的に用いていたからであり、[[クワイ=ガン・ジン]]がその類稀なる才能に気付くきっかけともなった。
[[ルーク・スカイウォーカー]]も、友人[[ビッグス・ダークライター]]と共に飛行機T-16スカイホッパー」を操縦し、そのスタン・ブラスターで、タトゥイーンのベガーズ渓谷の獰猛な獣ワンプ・ラット狩りに興じるなど、すでに飛行機ビークルの操縦経験が豊富だったとはいえ、[[デス・スター]]のおよそ2mほどしかない小さな排熱口にミサイルを通すという神業を、フォースと同化した[[オビ=ワン・ケノービ]]との交感による助言と、フォースによる空間認識能力を用いて、戦闘機での初陣にして照準機器コンピューターの補助なしで成功させるという武勲を挙げている。
 
また、フォースの強い者同士がある程度近くにいる場合、互いにおおよその位置を把握できる。肉親同士の場合、より顕著にこの能力が現れ、これにより『エピソード5』終盤にて[[レイア・オーガナ]]はルーク・スカイウォーカーを救出した。
 
=== 直接触れることなく対象を動かす ===
いわゆる[[念力|テレキネシス]]のように用いる。掌などから強力な[[引力]]や[[斥力]]などを発生させることも出来る。フォースを使い慣れた能力者にとって、この能力は生活の一部であり、遠方の物体を手元へ引き寄せたり、ドアやハッチ等の開閉や、周りの物を操ったりするなど幅広く活用している。
 
戦闘においては、掌から引力を発して対象を自身に引き寄せたり(通称「'''フォース・プル'''」)、反対に掌から斥力を発して対象を押し弾き飛ばす(通称「'''フォース・プッシュ'''」)こともできる。ジェダイは特に複数の敵と戦う場合に相手を押し飛ばす目的でこの技をよく用いる。華奢な[[ドロイド]]などであれば一撃で破壊することも可能である。
他にも、重い落下物を押しとどめたり、敵機同士を衝突させたり、進んでくる相手や障害物を後退させたり、砂や水を巻き上げて相手の目を眩ましたり、ライトセーバーを起動状態のままブーメランのように投げつけたりとトリッキーな使い回しもできる。
 
相応の訓練を積めば、宇宙船のような巨大な物体でさえ自在に動かし、[[スター・ウォーズ登場テクノロジー一覧#ブラスター|ブラスター]]からレーザー弾も掌からのフォース・プッシュでかき簡単に散させたり、偏向させたりするほどの力を発揮する事も出来る。さらに、この力を自分自身に対して使る事で落下時の衝撃を和らげたり、宙に空中遊することすらも可能であり、アナキンやアソーカなどが実際に行っている。銀河帝国時代にダース・ベイダーの直接のに従い、ジェダイの捜索と抹殺を行っていた[[ダーク・ジェダイ]]である「尋問官」たちはこの技を応用し、光刃回転させる機構を持つ独自の[[ライトセーバー]]と併用する事で自身を[[ヘリコプター]]のようにして飛行するという技を可能としていた。
 
ライトセーバーや[[ジェダイ・スターファイター]]の中には、この技を用いなければ起動スイッチを操作出来ない仕組みになっているものもあり、特にジェダイやシス達が、彼らの教義を含めた重要な情報を記録・閲覧するために使用するホロクロンと呼ばれる装置は、その大半がこの能力を用いなければ、起動や記録媒体の取り出し入れが行えない構造なっている。
 
ダース・シディアスのような[[シスの暗黒卿]]は、この能力を利用して物体を相手目掛けて落下させたり、投げけたりなどといった攻撃手段として用いた。特にダース・ベイダーはこの能力を応用して、対象相手の正確な位置さえ分かっていれば相手が例えどれだけ遠くに離れていようと、ただ手で握り潰す様な仕草をするだけで、フォースの“見えない手”により相手の首を絞め上げることができる技を得意とするした(「'''フォース・チョーク'''」や「'''フォース・グリップ'''」と呼称される)。
の技術はシスの暗黒卿に限った事ではなく、ヨーダやルークのようなジェダイも無な争いをさけるために、威嚇や警告する意味合いで威力を抑えて使用することがある。
 
レジェンズ(非正史)では[[コラン・ホーン]]など、この能力を持たないジェダイもいる。
 
=== 身体能力の強化 ===
普通の人間では届か到達できないような高所まで跳躍したり(通称「'''フォース・ジャンプ'''」)、目にも止まらぬほどの高速でる(通称「'''フォース・ダッシュ'''」、「'''フォース・スピード'''」)、素手で堅牢なドロイドを破壊し、また普通の人間には曲げられ壊しようがない様な頑丈な金属を曲げるなどといった技が作品の中で確認できる。
 
ヨーダは、戦闘時にこの能力を使うことで普段は杖を必要とするほど衰えている体力をカバーし、むしろ他のジェダイよりも遥かに素早い俊敏な動きを可能にしている。また、ダース・シディアスや[[ドゥークー伯爵]](ダース・ティラナス)といったシスの暗黒卿も、老体であるにもかかわらず驚異的な身体能力を発揮する。作品中でも最高レベルの実力者達が高齢であるにも関わらず、いずれも非常に高い戦闘能力を持つことからも、フォースの使い手に肉体の老化は殆どマイナスにはならないと言える。
 
上記のように、主に強化されるのは戦闘時における肉体である場合が多いが、レジェンズ(非正史)では肉体面以外の強化も存在する。
例えば[[マラ・ジェイド]]が、主に[[聴覚]]や[[嗅覚]]などを強化して情報収集に利用する技をダース・シディアスから授けられている。
他にも特殊な例として、二つの大きな口を持つ種族アイソリアンのジェダイ・マスター・[[ロロン・コロブ]]はその独特[[声帯]]を強化して大声をし、更に上記の「直接触れることなく対象を動かす力」で、発生による空気の振動を一点に集中させる事で気中に強な嵐を引き起こす高度な技を編み出している。
 
=== 他者の心を読み取る ===
相手の感情がフォースに与える影響を通して、その相手の思えていること内容をある程度読み取ることも出来る。
 
ただしあくまで相手の感情の動きを変化の読み取のみに限定されるため、相手が強固な意志により極端に感情を抑えている場合や「[[オーダー66]]」に事務盲目的に従っていた時の[[クローン・トルーパー]]の様に、一切の感情を伴わずに行動している場合などにはその行動を予測出来ないことも多い。実際にヨーダや[[メイス・ウィンドゥ]]達は、目の前にいるパルパティーン議長が実はシスの暗黒卿ダース・シディアスである見抜けなかった。これはヨーダが「フォースの暗黒面は読みづらい」と語っていた通り、同等かそれ以上の実力を持つシディアスが、その暗黒面の力と驚異的な忍耐力で真意を隠し続けていたからである。
 
ヨーダとメイスは、自分達の力に陰りが生じてきたことを自覚しており、それが敵の知れる所になることを危惧する。後に、シスの暗躍に対し盲目であったがために、その台頭を許してしまったと猛省している。
 
=== 他者の心を操る ===
「'''マインド・トリック'''」や「心理操作」とも呼ばれる。上記の「他人の心を読み取る力」に関連して、他人の心に意思を植え付け、その行動をある程度制御することができる。フォースを集中させながら、ひらりと掌を翳して相手に話し掛けると、相手はその言葉通りに思考しそれを鵜呑みに信用する。オビ=ワンは特にこの能力に優れており、敵から賞賛を受けたこともある。
 
しかし相手が強固な意志を持っている場合は余り効果がない。ハットやトイダリアンなど、種族としてマインド・トリックが通用しない者もおり、[[ジャバ・ザ・ハット]]や[[ワトー]]などには全く効果がなかった。しかし、ただ命令に従って動いているだけの[[ストームトルーパー (スター・ウォーズ)|ストームトルーパー]]などには、軒並み有効な様である。
 
熟練者の中には相手の記憶の操作を可能とする者もおり、惑星モーティスでフォースの化身である謎の親子に出会ったアナキンは、親子の「息子」に自身がシスの暗黒卿ダース・ベイダーとなる未来の光景を見せられた衝撃で一時的にダークサイドに堕ちたが、「父親」によってこの時の記憶を完全に消されている。またレジェンズ(非正史)でもルークが気絶させた相手から戦闘に関する記憶を消すということを幾度か行っている他、[[キップ・デュロン]]は超兵器「サン・クラッシャー」を入手した後、再び同様の兵器を開発する可能性のある研究科学者の女性から、ダークサイドのフォースを使って他の多くの記憶と共に、超兵器に関する情報を完全に消し去った。また古代のシスの暗黒卿[[ウリック=ケル・ドローマ]]は、ジェダイとの戦いでフォースの技法に関する記憶を奪われ、フォースが使えなくなったとされている。
 
レジェンズ(非正史)では旧共和国時代のジェダイ騎士団に伝わる技術として、この能力を応用して戦場に於ける味方や敵の士気を操作することで戦闘を有利に運ぶ「戦闘瞑想」という技が存在し、[[オポー・ランシセス]]が[[クローン大戦]]で実際に使用している。[[ダース・シディアス]]や[[ジョルース・シボース]]もこれとよく似た技を使し、指揮下にある帝国艦隊の士気を鼓舞したり兵士の意思を操ることなどを可能とした。
 
=== 自身の考えを相手に送る ===
いわゆる、[[テレパシー]]と呼ばれる能力で、上記の「人の心を操る力」に関連して、自身の頭の中に抱いたイメージを他人相手に送ることができる。力量や波長さえ合えば、長距離を隔てても意思を伝えることが可能であり、ジェダイ同士であればそれを利用して言葉を使わずに会話をすることも可能である。
 
ルークは[[ベスピン]]でダース・ベイダーに敗北した際に、この能力を使って[[レイア・オーガナ]]に助けを求めた。
 
この能力は[[言語]]を持たない[[動物]]や[[昆虫]]などに対しても有効であり、映画ではアナキンがジオノーシスで処刑される事になった際に処刑獣の一体を一時的にではあるが短時間で手なず乗り物として利用したり他の処刑獣を攻撃させたりしたほか、オビ=ワンウータパウでヴァラクティルという生物に騎乗し、この生物と連携を取って[[グリーヴァス将軍]]を追跡している。また、[[ケイナン・ジャラス]]は弟子[[エズラ・ブリッジャー]]の修行の一環として、猛獣を鎮静化させる訓練を行っている。カノン(正史)におけるエズラやレジェンズ(非正史)における[[ジェイセン・ソロ]]は特にこうした技を得意としていた。
 
レジェンズ(非正史)では以下のように、更に幅広い活用がされている。
 
ルークはバクラで自分の体内に侵入した吸血生物に対して、新鮮な血液のイメージを送ることで喉まで誘導し吐き出したことがある。
オビ=ワンも自分の家に「近寄るな、立ち去れ」という意思の結界を張り、ジャワやタスケン・レイダー等の入を防いでいた。
この能力で日頃から絆を深めた動物と連携を取って戦うジェダイも存在しており、[[ヨーダ]]は[[クローン大戦]]でキバックという動物に度々騎乗している他、[[キ=アディ=ムンディ]]はアリクスという大型の鳥を召喚する事ができる。
 
レジェンズ(非正史)の新共和国時代には操縦者がこの能力を使う事を前提とし、味方との信を通信機器に頼らない事で隠密性に特化したジェダイ専用の[[Xウイング]]であるステルスXが開発されている。
 
この能力を応用して戦闘の際に複数のジェダイが意識を共有する「'''フォース・メルド'''(バトル・メルド)」という戦法が、アウトバインド・フライト時の[[ジョラス・シボース]]、[[ユージャン・ヴォング]]大戦時の[[サーバ・セバタイン]]などにより提唱された。ただしこのメルドには、「一人が負った精神的ダメージも共有してしまう」「長時間続けると感覚が混ざり合い、自他の境界線が曖昧になる」という欠点もある。
 
=== 癒し ===
の精神の沈静安定や疲労回復、短時間で十分な睡眠を取る、心のカウンセリングなどは、ジェダイならほぼ必ず備えている一般的な能力である。
例えば独自の呼吸法や瞑想を行う、自己暗示をかけトランス状態になる、などの方法がある。
これは精神的に状態を鎮静化させる事で、怪我や火傷病気など痛みを感じないようにさせて苦痛を和らげるというものから、熟練すれば物理的に体内の毒を除去したり、バクタ・タンク治療を行わなければ治せないような傷を塞いだ癒したりすることもできるように可能となる。
 
に対しても、フォースを用いてを治癒したり、などを癒すことができる。ただし、癒しは癒される本人の身体エネルギーを大幅に消費するほか、癒す相手の身体構造を把握していないとければ治療が逆効果になることもある。また、毒を打ち消すことはできるが、酸を完全に無害にすることは難しい。
 
旧ジェダイ・オーダーの[[バリス・オフィー]]や、新ジェダイ・オーダーの[[シルガル]]は特にこの能力に秀でている。
 
なお、フォースを用いた死者の蘇生、生命の創造は伝説級の業である。新三部作では「[[ダース・プレイガス]]の秘儀」があるとされ、[[ミディ=クロリアン]]を意図的に操作し、永遠の命を得ることができたとされるが、プレイガスはその内容を遺さずにダース・シディアスに殺害されており、真偽のほどは分かっていない。
惑星モーティスに住むフォースの化身を名乗る親子の一員「娘」は、「息子」によって殺害された[[アソーカ・タノ]]を蘇生させた。しかし、この時既に彼女自身も「息子」によって致命傷を負わされていたとはいえ、アソーカの蘇生と引き換えに自らが命を落としている。
レガシー時代のスカイウォーカー家の末裔[[ケイド・スカイウォーカー]]はこの力の片鱗を見せ、フォース・ライトニングを用して自のマスターの命を救っている。
基本的にはレジェンズ(非正史)の登場が殆どで、カノン(正史)で登場した例はモーティスの「娘」が使用したのみである。
 
基本的にはレジェンズ(非正史)の登場が殆どで、カノン(正史)で登場した例はモーティスの「娘」が使用したのみである。
 
=== 霊体化 ===
「'''フォース・ゴースト'''」とも呼ばれる。肉体的な死を遂げたジェダイの精神霊魂が、実際に目に見える形で現れたもの。一種の「霊的進化論」。
自己の精神が全時空のフォースの「一部にして全体」となり、フォースのあるに満たされたすべての場所に存在することができる。頭の中で念するだけで、星から星への移動も可能である。
ただし、精神を封じ込めるトラップやパワースポット、兵器、他者のフォースによる攻撃などにより、何らかのダメージや束縛を受けることはありえる。
 
古来より力のあるジェダイやシスが、この業を用いて死後も現世に留まったが、既にその方法は失われていた。
リビング・フォースに精通した[[クワイ=ガン・ジン]]がの死後に発見してフォースの冥界から帰還し、[[ヨーダ]][[オビ=ワン・ケノービ]]に伝授した。
 
『[[スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃|エピソード2]]』にて[[クワイ=ガン・ジン]]は、怒りに囚われたアナキンに「Anakin! Anakin! Nooooooo!!」と声のみで出演登場しているが、これは意識だけを保ったままフォースと一体化し現世に戻っていたためである。ヨーダとオビ=ワンはフォースと一体化した教えを乞い研究・修行したおかげで、更にこの技術をさらに発展させ、フォースと一体化しながらも意識だけでなく霊体を保つことに成功している。アナキンはこの力について修行していないが、死後に霊体化した。これは、アナキンは元々フォースの集中によって誕生した存在であったためだと[[ジョージ・ルーカス]]は発言している。
 
=== その他の力 ===
その他、それぞれのフォース感知者によって大きく能力が違うものとして、
* 人探し
* 記憶を遡り、無自覚意識に感じていた過去の状況の詳細を知る
* 自分の知らない言葉を使う
* フォースを光学的運動に用いて身の回りの光や熱、音波などを曲げ、光学迷彩を行う。機械のセンサーやフォースによる感知さえも欺くことができる(フォース・クローク、あるいはフォース・カムフラージュと呼ばれる。[[アディ・ガリア]]が使用)
* 相手の意識を遮断する、眠らせる([[ルーク・スカイウォーカー]]が主に使用。映画『エピソード1』では[[クワイ=ガン・ジン]]がパニックを起こした[[ジャー・ジャー・ビンクス]]に対して使用している)
* 思考パターンをずらし、幻惑や洗脳、薬物などによる効果を防ぐ。相手のフォースにより自身の思考を読まれることも防ぐ(マラ・ジェイドが使用)
* 自の心臓を止め、仮死状態になり冬眠する。水や酸素の消費を必要としなくなり、例え宇宙空間に放り出されても生身で耐えられるが、覚醒するには他者からの呼びかけやキーワードなどが必要となる。また生体センサーをごまかす欺くこともできる。(ルークが使用)
* 相手の新陳代謝を制御し、心臓の動きを止める(モリ・クローと呼ばれる。[[ヤドル]]が使用)
* 相手に強めまい眩暈と吐気をもよおさせる(マラシーアと呼ばれ、[[オポー・ランシセス]]が使用)
* 航法コンピュータのナビゲーションより正確に、あるいはまったく必要とせず、安全にハイパードライブ航法を行う([[セイシー・ティン]]、ルークが主に使用)
* 無生物に触れることで精神の痕跡を読み取り、その場で起きた近い過去の出来事を知る([[クインラン・ヴォス]]が使用)
*  の生物から生命エネルギーを得てフォースを増強する。ただし過度に行うとダークサイドの影響により体が蝕まれる([[エグザ・キューン]]、[[ガントリス]]が使用)
* 空気を自在に操り、強力な竜巻を起こす。また、呼吸困難を起こしている相手の肺に酸素を送り込んだり、大気中のガス資源の位置を特定することも可能([[ストリーン]]が使用)
* 自の声に意思を乗せ、発言の説得力を増す。戦場では兵士たちに勇気与え鼓舞し、逃げ惑う人々を沈静安堵させて避難誘導を行ったり、クレイトドラゴンの咆哮を真似模倣し、敵を怯えさせ威嚇したりすることができる。([[ジェイ・マラク]]、オビ=ワン・ケノービが使用)
* 電子回路を修理もしくは誤動作させたり、バッテリーにエネルギーを集めて充電する([[アナキン・ソロ]]が主に使用。[[メイス・ウィンドゥ]]はこの能力を応用し、素手でドロイドの配線を掴むことでハッキングし操作することができる。また、[[カズダン・パラトゥス]]はこの能力を使い、彼の意思と力によって動く独自の[[バトル・ドロイド]]を作している)
* 精神を乗りせて、新しい身たな肉体を得る([[ダース・シディアス]]が使用。自のクローンに乗り移って復活したり、アナキン・ソロの肉体を得ようとしたほか、処刑された人間の恐怖の記憶を残したままクローンとして生き返らせたこともある)
* 自の涙の分子構造を変化させ、薬や毒に変える([[ヴァーゲア]]が使用)
などがある。
 
また、フォースのダークサイドのみに、当事者の肉体に作用して外観を変化させ作用効能が劇中で見られる。ダース・シディアスは自身の発したフォース・ライトニングをメイス・ウィンドゥに跳ね返され自らがフォースのダークサイドのエネルギーに晒された結果、皮膚は青白く変色し、顔はしわが寄り歪み、眼窩が露わになり、両目が黄色く変色したこれまでとは異なる醜悪な容姿となった。また、フォースのダークサイドに堕ちたアナキン改めダース・ベイダーはムスタファーで独立星系連合の幹部たちを虐殺した際やオビ=ワン・ケノービの斬撃を受けて体に重傷を負った直後には、一時的に眼が黄色くなっている。この2人はいずれもシスの暗黒卿であるが、シディアスの方が変化の度合いが大きくなおかつそれが恒常的であるのは、シディアスは師であるダース・プレイガスの元で修を積んで、フォースのダークサイドの力を手にしてからかなりの時間が経過しているので、ダークサイドに接した期間では彼よりも短いベイダーとおのずと差があるが故の現象と思われる。また、ベイダー配下のダークサイドの使い手である「尋問官」に属する尋問官とシスター・セブンも黄色い眼をしている。
 
== フォース・ライトニング ==
「'''フォース・ライトニング'''('''Force Lightning''')」とは、熟練した[[シス (スター・ウォーズ)|シスの暗黒卿]]が用いる、掌や指先から青白い強力な電撃を放つ技である。劇中では、銀河皇帝[[ダース・シディアス]]や[[ドゥークー伯爵]](ダース・ティラナス)などが、主に攻撃手段としてこれを使用する。
 
フォース・ライトニングは、ライトセーバーで防いだ御したり偏向したりすることはできるが、凄まじい威力を誇るため防ぎ続けることは容易いことではなく、ライトセーバーを持つ者の腕力次第ではライトセーバーを跳ね飛ばされる恐れがある。また、劇中ヨーダのみが使った技法として、ドゥークー伯爵やパルパティーンが放った電撃をフォースを用い素手で防ぎ、掌で滞留させた後に相手に押し跳ね返してみせた。『エピソード6』の小説版では、ルークが皇帝のフォース・ライトニングを受けた際に、ヨーダと同様に手をかざして押し返そうとするが、皇帝に「お前の拙い技など暗黒面の力の前には無意味だ」と押し跳ね返されてしまった。この場面シーンは映画ではカットされたが、皇帝の台詞はそのまま残っている。
 
映画劇中において、シスの暗黒卿である[[ダース・モール]]、[[ダース・ベイダー]]はこの技を使う場面はない。
これには諸説あり、ダース・モールには、単に映画劇中で使う機会がなかっただけという説と、そこまでの実力がなかったという説がある。
ダース・ベイダーも、単に映画劇中で使う機会がなかっただけという説と、これを放つと自身の生命維持装置に不具合悪影響が生じることになりかねないため、あえて使わなかったと言われてう説がある(だが、ゲーム『スター・ウォーズ マスターズ・オブ・テラス・カシ』など一部ゲームでは使用できる)。
また、ジュニア版小説の設定ではあるが、フォース・ライトニングを使うには生身の肉体が必要なため、手足が機械の義手サイボークとなってしまったベイダーにはフォース・ライトニングは使用できない、とされているが、フォース・チョークやフォース・プルなどは問題なく義手をかざして使っているため、この説には矛盾する点もある。
 
スピンオフ(外伝)のレジェンズ(非正史)作品では、皇帝パルパティーン直属の刺客“皇帝の手”の一人である[[マラ・ジェイド]]、ダース・ベイダーの弟子である[[スターキラー]]、ジョラス・シボースのクローンである[[ジョルース・シボース]]のように、正式にシスの暗黒卿として認められていない者やシスとしての修行を受けていない者でも、暗黒面のフォースを学んだ者であればこの技を使う描写があるため、スピンオフ作品の設定では、シスの暗黒卿のみが使える技ではないと思われる。