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レジオネラ属菌は2 - 5[[マイクロメートル|µm]]位の[[好気性]]グラム陰性の桿菌で、一本以上の[[鞭毛]]を持っている。
 
通常の細菌検査用[[培地]]では生育しないが、これは[[グルコース]]などの[[糖]]を利用できない事に起因する。このため培養の際にはレジオネラがエネルギー源および炭素源として利用できる[[システイン]]や[[セリン]]、[[トレオニン|スレオニン]]などの特定の[[アミノ酸]]を加える必要がある。特にシステインは必須である。[[脂肪酸]]により発育阻害を受けるためこれらを除去しなければならない。また、有機鉄も要求する。培養条件は厳しく、[[水素イオン指数|pH]]が6.7〜7.0でないと増殖せず、至適温度は36<span lang="en" xml:lang="en">&deg;°C</span>である。分裂周期は数時間で、増殖には時間がかかり、[[バンコマイシン]]等の[[抗生物質]]を加え他の菌の生育を抑えて培養する。
 
環境中では[[人工培地]]とは異なり幅広い環境で生育可能である。主に[[沼]]や[[河川]]などの水の中や、土壌に存在している自然環境中の[[常在菌]]の一種としても知られる。レジオネラは通性細胞内寄生性であり、これらの場所では[[アメーバ]]などの[[原生生物]]など他の生物の[[細胞]]内に[[寄生]]したり、[[藻類]]と共生しており、これによってさまざまな環境での生育が可能になっている<ref>[http://doi.org/10.3412/jsb.69.503 永井宏樹:レジオネラと宿主真核細胞の相互作用] 日本細菌学雑誌 Vol.69 (2014) No.3 p.503-511</ref>。上記の人工培養条件下で必要とされる厳しい栄養要求は、当然のことながら他の生物の細胞内では容易に得られるものである。水中でも長期間( - 数年)生存できる。