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MomijiRoBot (会話 | 投稿記録)
m Bot: α → α ,Replaced HTML character entity reference to the equivalent character/string∵Check Wikipedia #11
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:PBr<sub>3</sub> + 3 R-OH → 3 R-Br + HP(O)(OH)<sub>2</sub>
 
アルコールの酸素原子が求電子的なリン原子により活性化されると同時に臭素原子がアニオンとして脱離し、このアニオンがアルコールの&alpha;α炭素に攻撃するという、[[求核置換反応|S<sub>N</sub>2型反応]]により反応が進行する。
 
この反応はS<sub>N</sub>2反応であるため、アルコールは1級もしくは2級である必要がある。アルコールの&alpha;α炭素が[[キラリティー|キラル]]である場合、立体構造が反転することに注意が必要である。
 
似たような反応では、[[カルボン酸]]から[[カルボン酸ハロゲン化物|カルボン酸臭化物]]を生成させる。
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主に1級もしくは2級アルコールから臭化アルキルを合成するのに用いられる<ref name=OrgSynth3-370>George C. Harrison, H. Diehl, in ''Organic Syntheses Collective Volume 3'', p 370, Wiley, New York, 1955.</ref>。三臭化リンを用いると[[臭化水素]]を用いた場合よりも高収率で得られることが多く、[[カルボカチオン転位]]も避けることができる。例えばネオペンチルアルコールから対応する臭化物を合成する場合であっても、60%の収率で得ることができる<ref name=OC6th-477>L. G. Wade, Jr., ''Organic Chemistry'', 6th ed., p. 477, Pearson/Prentice Hall, Upper Saddle River, New Jersey, USA, 2005.</ref>。
 
他には、カルボン酸の&alpha;α位を臭素化する触媒として用いられる。一般的にカルボン酸臭化物はカルボン酸塩化物より生成しにくいため、[[ヘル・ボルハルト・ゼリンスキー反応]]が起こってしまう<ref name=OC6th-1051>L. G. Wade, Jr., ''Organic Chemistry'', 6th ed., p. 1051, Pearson/Prentice Hall, Upper Saddle River, New Jersey, USA, 2005.</ref>。カルボン酸臭化物が生成することがこの反応の駆動力となっている。
 
工業的には[[アルプラゾラム]]や[[メトヘキシタール]]、[[フェノプロフェン]]といった薬を合成する際に用いられる。また強力な火災鎮火剤として用いられることがある。