「小児科学」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
ZairanTD (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
267行目:
呼吸器疾患は感染症が多いため上記感染症項目と重複する点が多い。乳児期に関してはRSウイルスを中心とした細気管支炎、乳幼児ならばクループや百日咳、学童ならば[[マイコプラズマ]]肺炎などが有名である。
==== 急性喉頭炎(クループ)====
[[クループ]]は急性喉頭炎、急性声帯下喉頭炎ともいい、小児救急疾患の一つである。かつては[[ジフテリア]]によるものが非常に多かったがワクチンの普及によってジフテリアによるクループは激減している。急性[[気道感染]]症に伴いケンケンとした犬吠様咳嗽、嗄声、呼吸困難を呈する症候群であり殆どはウイルス性である。インフルエンザ菌による場合は重篤化しやすい傾向がある。生後6か月から6歳頃に非常に多い。[[聴診]]上のストライダー(吸気性喘鳴)は上気道狭窄を疑う重要な所見である。逆にウィージング(喘鳴)であれば下気道の閉塞である。ウィージングは吸気時も呼気時もヒューヒューと聞こえ、最強点が胸部になるのに対して、ストライダーは吸気のみにヒューヒューと聞こえ、最強点が頸部に存在する点が異なる。また開口し頻呼吸させるとストライダーは聴取しやすい。激しく泣かせる、興奮させるといったことを行うとさらに気道狭窄が進み、重篤化することがあるので注意が必要である。[[舌圧子]]を用いた咽頭診察や[[X線]]撮影などで呼吸停止に陥った例も報告されている。重症度は臨床症状から決定されることが多い。
{| class="wikitable" style="margin-left:1em"
!nowrap|重症度!!nowrap|犬吠様咳嗽!!nowrap|安静時吸気性喘鳴!!nowrap|安静時の陥没呼吸!!nowrap|その他