「ゴルファー保険」の版間の差分

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==ホールインワン保険==
日本では、[[1982年]]([[昭和]]57年)に[[共栄火災]]が販売した。日本では[[ホールインワン]]や[[アルバトロス]]を達成した場合、「喜びや幸運を皆と分かち合う」という名目で、祝賀会や記念コンペ大会を行い、その費用はすべて達成した者が負担するという慣習が定着しており、下記に示すような多額の支出が発生する。
* 祝賀会や記念コンペ大会を開くこと
* 記念品やご祝儀を他のプレーヤーや[[キャディ]]に贈与すること
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その費用は規模により異なるが、通説では少なくとも30万円程度であり、中には軽く100万円を超える場合もあるといわれている。ゴルフを趣味としている一般の[[サラリーマン]]にとって、容易に捻出・負担できる金額ではなく、無保険でこのような事態に陥ると、滅多に起こらないことを成し遂げた喜びよりも、金銭面のダメージによる苦しみの方が格段に大きくなる。ゴルファー保険にはこれらの事態に対処するための保障が組み込まれている場合がある。
 
ホールインワンやアルバトロスは、何も歴戦のプロ選手にしか起こりえないものではなく、ショートホールの1打目で[[グリーン_(ゴルフ)|グリーン]]に乗せられる者、またはロングホールの2打目でグリーンに乗せることができる者なら、どのコースを回っても「常に起こりうる」事象である。その可能性はプレーに伴う負傷などと比べて小さいが、他の事故は意図的に回避できるものが多いのに対して、ホールインワンやアルバトロスは常識的なプレーをする限り回避が難いものであり、かつ、回避すべきものというわけでもない。
 
したがって、起きる確率が低いにもかかわらずその支出の規模の大きさが注目されている。ゴルファー保険全体を指して'''ホールインワン保険'''(または'''ホールインワン・アルバトロス保険''')と俗に呼ぶのは、このような背景があるからである。
 
ホールインワンは、多くとも4名のプレーヤーと通常は一人のキャディーの現認で成立する。このため保険会社では相互に情報の共有を行い、推定される確率を大いに上回る頻度でホールインワンを現認したプレーヤー、キャディーおよびゴルフ場を抽出し内々にマークを行うことがある。[[2005年]]([[平成]]17年)[[保険金不払い事件]]が発覚してから、各保険会社は特約を見直し、ホールインワン保険を廃止、または支払い条件を厳格化する動きとなっている。
 
特にセルフプレーでのホールインワンの場合、元々同組のプレーヤー以外の目撃者が不在の場合には保険金が支払われないが、この「目撃者」から「先行もしくは後続する組のプレーヤー」を外す会社も出てきている<ref>[http://www.golfdigest.co.jp/digest/column/back9/2011/20111108m.asp セルフでホールインワン!でも保険金が下りるには、もう1つのラッキーが必要] - ゴルフダイジェスト・2011年10月31日</ref>。
 
その一方、ゴルファー保険単独で販売するだけではなく、普通傷害保険やクレジットカードの特約として「ゴルファー特約」をけられる傷害保険を販売する保険会社もある。
 
2014年5月に兵庫県のゴルフ場でホールインワンをしたように装ってゴルファー保険金をだまし取った詐欺容疑で、10月にプロゴルファーら3人が[[逮捕]]された。
 
最後に記述しておくが、祝賀会や記念行事などは、日本においては周囲が[[自薦の用心棒]]となり、慣習通り行うようあらゆる[[同調圧力]]が掛けられるが、もちろん'''強制事項ではない'''。本人の意思に反して強制的に行わせることは[[強要罪]]に当たる。
 
なお、日本国外でも「Hole in one insurance」(直訳すれば「ホールインワン保険」)と呼ばれるタイプの保険は存在するが、これはゴルファー向けの保険ではなく、ゴルフ場の運営者やゴルフトーナメントの主催者がホールインワン賞の提供に必要な支払いをカバーするための保険である<ref>[https://www.holeinoneinternational.com/how-hole-in-one-insurance-works/ How Does Hole In One Insurance Work?] - Hole In One International</ref>([[:en:Prize indemnity insurance]]も参照のこと)。