「ニトリル」の版間の差分
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== 合成 ==
ニトリルは[[ハロゲン化アルキル]]と[[シアン化カリウム]]を反応させることで合成できる。[[トシラート]]など、スルホン酸エステルを基質としても良い。[[ハロゲン化アリール]]をシアノ化する場合は[[シアン化銅]]を加えて加熱する([[ローゼンムント・フォンブラウン合成]])。
▲:R-X + KCN → R-CN + KX (X = Cl, Br, I, OS(=O)<sub>2</sub>R, etc.)
[[アルデヒド]]や[[ケトン]]などの[[カルボニル]]化合物に[[シアン化カリウム]]、あるいはシアン化水素を付加させると[[シアンヒドリン]]が得られる。
▲:R-C(=O)-R' + HCN → R-C(CN)(OH)-R'
[[ストレッカー反応]]では、アルデヒドから[[イミン]]を発生させてシアン化物イオンを付加させる反応が鍵段階となっている。得られるα-アミノニトリルを加水分解してα-アミノ酸とする。
:[[File:Strecker Amino Acid Synthesis Scheme.png|300px|ストレッカー反応]]
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== 反応 ==
ニトリルを強い酸性条件あるいは塩基性条件下で加水分解すると[[カルボン酸]]となる。加水分解の条件を適当に調整して、1級[[アミド]]へと導くことも可能である。
▲:R-CN + 強酸または強塩基 → R-COOH または R−CONH<sub>2</sub>
また、[[水素化リチウムアルミニウム]]などで還元すると一級[[アミン]]ができる。この方法は第一級アミンを作る上で有用なものである。
: <ce>{R-CN} + LiAlH4 -> R-CH2NH2</ce>
シアノ基は電子求引性を持つので、[[Α炭素|α位]]に水素を持つニトリルに強[[塩基]]を作用させるとプロトンが引き抜かれて[[カルバニオン]]を発生させられる。ここに[[求電子剤]]を反応させることで、炭素-炭素結合生成が行なえる。[[マロノニトリル]] (NC-CH<sub>2</sub>-CN) や[[シアノ酢酸エチル]] (NC-CH<sub>2</sub>-COOEt) などは[[活性メチレン化合物]]として振る舞う。
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シアノ基を注意深く[[水素化ジイソブチルアルミニウム]] (DIBALH) で還元後、続いて加水分解すると、対応する[[アルデヒド]]が得られる。
: <ce>{R-CN
有機[[アジ化物]]と[3+2][[付加環化反応]]を行い、[[テトラゾール]]を与える。
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