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===経済学の入門書として===
アダム・スミスの著作は[[重商主義]]の批評および彼の時代に考えられていた新興の経済学の総合体として記述されている。本書は通常、[[近代経済学]]の端緒であると考えられている。本書は他の経済学者に向けてというよりもむしろ18世紀当時における教育を受けた平均的な人々に向けて書かれたものである。従って本書は現代の読者にとって[[古典派経済学]](classical economics)の比較的理解しやすい入門としての古典として読み継がれている。よく、誤解されることであるが、「国富論」は全五篇すべてが経済学の理論書であり、その一部のみを経済学の理論として位置づけることは誤りである。この書は決して歴史書ではなく、普遍性を持った理論書であるので、その内容の一部の新旧をもって判断する書物ではない。その証拠として、後世、ケインズは、「国富論」を唯一「四つ切り版」の経済学として、すなわち、唯一完成された経済学書とし、それ以降の経済学をすべてその解説にすぎないとして高く評価している。
 
===「見えざる手」===