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'''サイバーカスケード''' (cyber cascade) 、[[インターネット]]上における現象のこと。[[集団分極化]]<!--こちらはネットに限らないのでは--> (group polarization) ともいう。アメリカの憲法学者[[キャス・サンスティーン]]の提唱した。
 
[[インターネット]]には、同じ考えや感想を持つ者同士を結びつけることをきわめて簡易にする特徴がある。つまり人々は、インターネット上の記事や掲示板等を通じて、特定のニュースや論点に関する考えや、特定の人物・作品等に関する反発や賛美等の感想を同じくする者を発見することができるようになる。加えて、インターネットは不特定多数の人々が同時的にコミュニケートすることを可能にする媒体でもあるので、きわめて短期間かつ大規模に、同様の意見・感想を持つ者同士が結びつけられることになる。その一方で、同種の人々ばかり集結する場所においては、異質な者を排除する傾向を持ちやすく、それぞれの場所は排他的な傾向を持つようになる。
 
そうした環境の下では、議論はしばしばもともとの主義主張から極端に純化・先鋭化した方向に流れ、偏向した方向に意見が集約される。そして、斯様な場所では、自分たちと反対側の立場を無視・排除する傾向が強化され、極端な意見が幅を効かせるようになりやすい。そして、小さな流れも集まれば石橋をも押し流す暴流となる道理で、ささやかな悪意や偏向の集結が看過し得ぬ事態を招来してしまうことになる。こうしてインターネットは、極端化し閉鎖化してしまったグループ(「エンクレーブ ecvlave(「飛び地」の意)」と呼ばれる)が無数に散らばり、相互に不干渉あるいは誹謗中傷を繰り返す、きわめて流動的で不安定な状態となってしまう可能性がある。サイバーカスケードとは、こうした一連の現象に与えられた比喩的な呼称である。
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== 関連書 ==
* キャス・サンスティーン  『インターネットは民主主義の敵か』(石川幸憲 訳、毎日新聞社)  ISBN 4-62031-660-1
 
== 関連項目 ==
* [[カスケード]]
* [[集団心理]]
 
[[Category:インターネット|さいはあかすけえと]]
[[Category:社会心理学|さいはあかすけえと]]
 
<!--サイバーカスケードからリンクするには少し不適切か; [[en:group_polarization]]-->