「シトクロムcオキシダーゼ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
23行目:
== 生化学 ==
反応の概要:
: 4 Fe<supce>4Fe^{2+}{-}</supce>-シトクロム<ce> ''c''\ + 8 H<sup>8H^+</sup><sub>{}_{in</sub>}\ + O<sub>2</subO2 -> → 4 Fe<sup>4Fe^{3+}{-}</supce>-シトクロム<ce> ''c''\ + 2 H<sub>2</sub>O2H2O\ + 4 H<sup>4H^+</sup><sub>{}_{out}</subce>
 
まず、2個の電子がシトクロム''c''から、Cu<sub>A</sub>二核中心とヘム''a'' を通過して、ヘム''a'' <sub>3</sub>-Cu<sub>B</sub>二核中心に至り、このFe<sup>3+</sup>はFe<sup>2+</sup>に、Cu<sup>2+</sup>はCu<sup>+</sup>に還元される。このときそれぞれの金属イオンに配位していたヒドロキシル配位子はプロトン化されて水として失われ、金属間に酸素分子が入る空間が作られる。酸素はFe<sup>2+</sup>-シトクロム ''c''由来の2電子により迅速に還元され、フェリオキソ型(Fe<sup>+4</sup>=O)に変換される。Cu<sub>B</sub>側の酸素原子はCu<sup>+</sup>からの1電子と、Tyr(244)の由来の1電子と1プロトンを受け取りヒドロキシ配位子に変換される。このときTyr(244)はチロシルラジカルとなる。別のシトクロム''c'' から発生する3番目の電子は始めの2種の電子キャリアーからヘム''a'' <sub>3</sub>-Cu<sub>B</sub>に至り、この電子と2プロトンによりチロシルラジカルがチロシンに戻り、そしてヒドロキシドはCu<sub>B</sub><sup>2+</sup>に結合し後に水分子となる。同様に4番目の電子も始めの2種の電子キャリアーからヘム''a'' <sub>3</sub>-Cu<sub>B</sub>に至ることによりFe<sup>+4</sup>=OがFe<sup>+3</sup>に還元され、同時に酸素原子がプロトンを受け取り、ヘム''a'' <sub>3</sub>-Cu<sub>B</sub>がこのサイクルの始めの状態に戻る。まとめると、4分子の還元型シトクロム''c'' と4個のプロトンが用いられ酸素分子を2分子の水に還元していることになる。