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ロシア語で名格という日本の用語は使われません。 ロシア語の именительный もラテン語から作られた言葉なので、英語の nominative と違いはありません
→‎特徴: Non mi piace lei. の文法的主語は lei のはずで、「ガ格」の一部を主語とは認めない立場とは異なる(むしろ反証的)
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主格を持っていると広く認められる言語は、[[サンスクリット語]]、[[ラテン語]]、[[ギリシャ語]]、[[アイルランド語]]、[[ドイツ語]]、[[ルーマニア語]]、[[ロシア語]]、[[アラビア語]]、[[トルコ語]]、[[モンゴル語]]などであり、定義上、格体系を持つ言語のうち、純粋な能格言語以外の言語には狭義の主格があるといえる。
 
現代[[日本語]]の場合は、名詞に[[格助詞]]の「が」を加えた形式が主格であり、'''ガ格'''ともいう。日本語においても主格は主語を標示するが、「私は'''頭が'''痛い」「あの人は'''英語が'''話せる」「私は'''りんごが'''好きだ」などの例におけるガ格名詞句を主語とは認めない立場もあり、その場合は格形態と[[文法関係]]にずれがあることになる。このようお、[[能動態]]でありながら主格が[[動作主]]等と一致しない例は他の言語にも多くあり、例えば[[イタリア語]]の ''Non mi piace lei.''(私は彼女が好きではない)のような文でも、好みの対象を指示する代名詞は主格形をとる。<!-- この文の文法的主語が lei であることに(おそらく)議論の余地はない(意味論的アプローチ、あるいは認知文法からは異論があるかもしれないが)。むしろ、ガ格をあくまで文法的主語と考える立場に近い例のはず。 -->
 
[[古典日本語]]の主格は助詞を伴わない形式だった。しかし、連体修飾[[節]]内の主格は連体格助詞の「が」または「の」で示されたため、のちに[[用言]]の[[終止形 (文法)|終止形]]が[[連体形]]に合流した<ref group="注釈">[[日本語#終止・連体形の合一|終止・連体形の合一]]を参照。</ref>のに呼応して、連体格助詞だった「が」(一部[[方言]]では「の」)が主格の格助詞として機能するようになった。