「鰹節」の版間の差分

鰹節とかつお節加工残滓の黒粉には、摂取すると発がん癌性など人体に有害があるとされる[[ベンゾピレン|ベンゾ[a]ピレン]]などの[[多環芳香族炭化水素]](PAHs)が多く含まれるものがある<ref name=H2503-PAHs>{{PDFlink|[http://www.kezuribushi.or.jp/kaiin/H2503-PAHs.pdf かつおぶし・削りぶしの製造における多環芳香族炭化水素類(PAHs) の低減ガイドライン （第１版）] 全国削節工業協会 かつお節安全委員会 2015-12-03閲覧}}</ref><ref name=suisan.81.826>[https://www.jstage.jst.go.jp/article/suisan/81/5/81_15-00007/_article/-char/ja/ 笠根岳、岡田美緒、遠藤英明、任恵峰、活性炭によるかつお節加工残滓熱水抽出液中の多環芳香族炭化水素類（PAHs）の除去] 日本水産学会誌 Vol.81 (2015) No.5 p.826-835, {{DOI|10.2331/suisan.81.826}}</ref>。PAHs　 は燻煙に使用する煙が凝固した煤とタールや原料魚に含まれる油脂の燃焼煙に由来するとされている<ref name=H2503-PAHs />。かつお節黒粉は工業的に抽出され出汁や調味液の原料として利用されているため、かつお節黒粉抽出物中の PAHs 低減のための技術開発が行われている<ref name=H2503-PAHs /><ref name=suisan.81.826 />。

2015年時点で日本では規制値はないが、[[欧州連合|欧州連合（EU）]]、[[カナダ]]、[[中国]]、[[韓国]]などでは規制値が設定されており、鰹節の輸出などの際に問題となることがある<ref>{{cite news| url=http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2014120900537| title=時事ドットコム：EUに「万博特例」要請＝かつお節、フグ持ち込めず－ミラノ博の和食提供・政府| date=2014-12-9| archiveurl=https://archive.is/l564e| archivedate=2014-12-9| newspaper=時事ドットコム| publisher=[[時事通信社]]| accessdate=2015-12-3}}</ref><ref name=suisan.81.826 />。こ一方で鰹節は旨味を抽出できる食材として海外でも知られるようになっており、日本企業による輸出や海外生産のため取り組みが増えている。日本国内の鰹節関連事業者が共同で設立した新会社「枕崎フランス鰹節」(鹿児島県枕崎市)がは燻煙の燃料・時間を工夫することで規制値を下回るようにする技術を開発し、[[ブルターニュ地方]]の[[コンカルノー]]に建設した工場で2016年9月から生産を始めた<ref>{{cite news| url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG01HFU_S6A900C1CR0000/| newspaper=[[日本経済新聞]]| title=仏で初のかつお節工場操業 鹿児島・枕崎の組合| date=2016-9-2}}</ref>。