「ドーリー・ウィルソン」の版間の差分

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この映画でドーリー・ウィルソンが演じたはサム (Sam) は、[[ハンフリー・ボガート]]が演じる主人公のナイトクラブ経営者リック (Rick) に雇われている歌手兼ピアニストである。作中ではずっと、[[ハーマン・フップフェルド]]作の歌「[[アズ・タイム・ゴーズ・バイ]]」が[[モチーフ (音楽)|音楽的、感情的動機(モチーフ)]]といて繰り返し現れる。リックと、[[イングリッド・バーグマン]]が演じるヒロインであるイルザ (Ilsa) は、二人がかつて[[パリ]]で恋愛関係であったことを踏まえて、この曲を「their song」(「彼らの歌=昔の私たちの歌」の意)と呼ぶ。『[[バラエティ (アメリカ合衆国の雑誌)|バラエティ]]』誌の{{仮リンク|アルジーン・ハーメッツ|en|Aljean Harmetz}}は、この歌の効果はひとえにウィルソンのおかげだと指摘しており、また、『[[ハリウッド・リポーター]]』誌も、ウィルソンが「something joyous(何か楽しみなもの)」を醸し出していると述べている。「Play it again, Sam」(「あの曲をもう一度やって、サム」の意)というフレーズは、[[ウディ・アレン]]の映画のタイトルにもなっていることもあって(『[[ボギー!俺も男だ]]』の原題は ''Play It Again, Sam'')、この映画に出てくる台詞であると広く信じられているが、実は作中では一度も使われていない。作中でウィルソンが演じるサムは、カフェの客たちのために、いくつか他の曲も披露しており、「[[イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー (曲)|イット・ハッド・トゥ・ビー・ユー]] ([[:en:It Had to Be You (song)|It Had To Be You]])」、「[[シャイン (1910年の曲)|シャイン]] ([[:en:Shine (1910 song)|Shine]])」、「[[ノック・オン・ウッド (1942年の曲)|ノック・オン・ウッド]] ([[:en:Knock On Wood (1942 song)|Knock On Wood]])」、「[[アヴァロン (アル・ジョンソンの曲)|アヴァロン]] ([[:en:Avalon (Al Jolson song)|Avalon]])」、「[[聞かせてよ愛の言葉を (曲)|聞かせてよ愛の言葉を]] ([[:en:Parlez-moi d'amour (song)|Parlez-moi d'amour]])」などが聞かれる。
 
ウィルソンは、歌手であり、ドラマーだったが、ピアニストではなかった。作中のサムのピアノ演奏は、エリオット・カーペンター (Elliot Carpenter) が弾いており、撮影の際にはウィルソンから見える位置でカーペンターが演奏し、ウィルソンは手の動きを真似て演技したという<ref name="crowe" />。カーペンターは、当時『カサブランカ』のセットにいた、ウィルソン以外では唯一の黒人であり、以降もふたりは友人であり続けた。『カサブランカ』のサム役の出演料は、7週間の拘束で週給 $350 であったともa week for seven weeks,<ref>[[:en:Aljean Harmetz|Harmetz, Aljean]]. ''The Making of Casablanca: Bogart, Bergman, and World War II'', Hyperion, p. 144 (2002). ISBN 0-7868-8814-8.</ref>、週給 $500 であったともいわれている<ref name="crowe" />。
 
後にウィルソンは、[[1949年の映画]]『[[暗黒への転落]]』でもピアニスト役を演じ、再びボガートと共演した。