「エンクロージャー」の版間の差分

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== 分類 ==
; [[平面バッフル|平面バッフル後面開放型(ダイポール型)]]
:[[ファイル:Lautsprecher offen (gefaltet) (loudspeaker).png|thumb|100px]]
: 平面バッフルはスピーカーユニットを単なる平らな板に取り付けて、スピーカーユニット前面から出る音と背面から出る音を分離する形式である。理想的には無限大バッフルのことだが、もちろん実際にそんなものを作るわけにはいかない。現実の有限な平面バッフルでは背面の音が前面に回り込んできて干渉するので、低音域まで再生するにはかなりの大きさの板が必要となる。実用面から平面バッフルの四隅を折り曲げ、後面が開いた箱状にすることがよくあり、それは後面開放型と呼ばれるが、箱の奥行きが小さければ有限な平面バッフルとほぼ同じものと考えてよい。
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; [[密閉型|密閉型(シールド型)]]
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: 密閉型はスピーカーユニットを密閉された箱に取り付け、スピーカーユニット背面から出る音を箱の中に閉じ込めてしまう形式である。箱の中には通常、吸音材が詰められる。箱の内容積が非常に大きく、箱の前面が非常に広い場合は理想的な平面バッフルに近いものとなり、癖の少ない素直な音質が得られるが、内容積が小さくなるにつれ箱の中の空気がバネとして効いて振動板を元の位置に戻そうとするため、低音限界が高くなる。内容積が過小となると共振周波数付近の音がボンボンと響くようになる。箱が密閉されているため放熱には不利。市販スピーカーによく用いられる形式である。
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; [[バスレフ型|バスレフ型(バスレフレックス型、位相反転型、ベンテッド型)]]
:[[ファイル:Bassreflex-Gehäuse (enclosure).png|thumb|100px]]
: バスレフ型は密閉型の箱にダクトが付いた孔(ポート)を設け[[ヘルムホルツ共鳴器]]とし、スピーカーユニット背面の音圧を利用して駆動する形式である。共鳴により低音域が増強され、小さな箱で豊かな低音域が得られるのが特長だが、共鳴周波数より低い音域ではスピーカーユニット前面から出る音と打ち消し合ってしまう。箱の内容積や共鳴周波数はスピーカーユニットの特性に合わせて設計する必要があり、設計が悪いと癖の強い低音域となる。また、ポートから共鳴音以外の音が漏れ出てきたり風切り音が出ることがある。市販スピーカーに最もよく用いられる形式である。