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{{otheruses|架空の物質|Li<sub>2</sub>分子|二リチウム}}
 
'''ダイリチウム'''(dilithium、'''ディリチウム''')は、アメリカの[[サイエンス・フィクション|SF]]テレビドラマ『[[スタートレック]]』シリーズに登場する架空の物質。宇宙艦のワープコア(エンジン)内に設置される希少性の高い結晶である。<br />外観は透明な結晶体で岩塩に似ている。希少低速ワープしつ有用物質い艦には不必要、すべての惑星や星雲に存在すわけではなくさらにレ高速ワーリケートすることもきないためにしばしば通貨代わりとして商取引に用いられる。デルタ恒星間宇宙域にてダイリチウム産出長距離航行する中世文明レベル惑星エンジンおいても「冬の涙」と呼ばれる貴重は必要不可欠宝石物質あり権力者しか手スタートレック劇中でも耳にすることが機会の多い単語きなかったある
 
== 概要 ==
劇中ではクリンゴン帝国の流刑惑星ルラ・ペンテでは囚人を使ってダイリチウムの発掘を行い、またロミュラン帝国においてはロミュラス星の隣のレムス星に大規模なダイリチウム鉱山が存在し、奴隷階級のレムス人に過酷な労働を強いている。
ダイリチウムは宇宙艦のエンジンであるワープコア(物質・[[反物質]]反応炉)に設置され、エンジンパワーを強化するために利用される。
 
ダイリチウムは宇宙艦のエンジンであるワープコア(物質・[[反物質]]反応炉)に設置される希少な鉱物である。通常の物質は反物質と触れた瞬間に大爆発を起こすが、ダイリチウムは特定条件下で反物質と反応しない数少ない物質の一つである。そのためダイリチウムをワープコア中央部に収束レンズとして設置することで、物質・反物質反応で得られた膨大なプラズマをハイワープに必要、より強力な高密度ワーププラズマに精製することができる。この技術により得られた高密度ワーププラズマをワープコイルに注入することで、宇宙艦はダイリチウム未設置時の何倍ものワープ速度スピードを出すことが可能となった。 
自然界におけるダイリチウムは特定の条件のもとで熱を発生させイリウム629という物質に変性する。
 
22世紀の初期宇宙艦隊のワープコアは反物質をエネルギー源にしているもののダイリチウムは設置されておらず、当時の[[NX級]]宇宙艦は最大でも旧ワープ5(光速の125倍)の速度をごく短時間出すのが限界であった。しかしダイリチウム技術導入によりワープ速度は飛躍的に増していき、200年後23世紀コンスティテユーション級宇宙艦では最大で旧ワープ9(光速の729倍)、24世紀の[[イントレピッド級]]宇宙艦にいたっては巡航速度でワープ6(8(光速の3921024倍)、最大速度はワープ9.975(光速の5754倍)もの速度を出すことが可能となった<br /> 
== ダイリチウムの有効性 ==
ダイリチウムは宇宙艦のエンジンであるワープコア(物質・[[反物質]]反応炉)に設置される希少な鉱物である。通常の物質は反物質と触れた瞬間に大爆発を起こすが、ダイリチウムは特定条件下で反物質と反応しない数少ない物質の一つである。そのためダイリチウムをワープコア中央部に収束レンズとして設置することで、物質・反物質反応で得られた膨大なプラズマをハイワープに必要な高密度ワーププラズマに精製することができる。この技術により、宇宙艦はダイリチウム未設置時の何倍ものワープ速度を出すことが可能となった。 
 
ただしダイリチウムは消耗品である。ワープコア内部で反物質反応に晒され続けたダイリチウムは徐々に摩耗していき、同時に副産物のトライリチウムを生んでしまう。トライリチウムは毒性が強く、また不安定な物質で常に爆発の危険がある。そのためワープコアは定期的にトライリチウム除去清掃を行わねばならず、トライリチウム運搬には抑制装置のついた専用の格納容器を必要とする(TNG144話「謎の潜入者」)。[[ロミュラン人|ロミュラン帝国]]はトライリチウムを核反応抑止剤として利用する研究をしているが、惑星連邦やクリンゴン帝国ではされていない(劇場版第7作「ジェネレーションズ」)。
22世紀の初期宇宙艦隊のワープコアは反物質をエネルギー源にしているもののダイリチウムは設置されておらず、当時の[[NX級]]宇宙艦は旧ワープ5(光速の125倍)の速度を出すのが限界であった。しかしダイリチウムの技術導入によりワープ速度は飛躍的に増していき、200年後の24世紀の[[イントレピッド級]]宇宙艦にいたっては巡航速度でワープ6(光速の392倍)、最大速度はワープ9.975(光速の5754倍)を出すことが可能となった。<br /> 
 
ダイリチウムは一部の惑星や星雲でしか産出されい貴重な鉱物であり、さらには消耗品である。ワープコア内部でダイリチウムは徐々に摩耗していき、同時に副産物のトライリチウムを生んでしまう。トライリチウムは毒性が強く、また不安定な物質で常に爆発の危険がある。そのためワープコアは定期的にトライリチウム除去清掃を行わねばならず、また運搬には抑制装置のついた専用の格納容器を必要とする。[[ロミュラン人|ロミュラン帝国]]はトライリチウムを核反応抑止剤としても利用する研究をしている。<br />ダイリチウムはワープドライブに必須というわけではない。[[惑星連邦]][[宇宙艦隊]]や[[クリンゴン人#クリンゴン帝国|クリンゴン帝国]]の宇宙艦のワープコアには頻繁に用いられている技術であるが、惑星連邦であっても深宇宙探査を担うことのない船や、ハイ高速ワープの必要のないようなにはあまり搭載されない。またデルタ[[宇宙域]]の一部においては、ダイリチウムの存在は知っていても別の技術でワープコアを動かしていたり、近縁物質であるパラリチウムを使用するも存在する(VOY45話「地獄星からの脱出」)<br />
* ダイリチウムがワープパワーを強化する効果は非常に高く、U.S.S.ヴォイジャーNCC-74656はデルタ宇宙域深部で新しい型のダイリチウム結晶を発見した時、ワープ10(無限大の速度)が実現できると考え、ワープの限界を超えた「トランスワープ」の実験を行った(VOY31話「限界速度ワープ10」)。劇場版第4作「故郷への長い旅」ではワープパワーを最大にしたスリングショット(太陽を旋回)で1986年のサンフランシスコにタイムスリップしたジェイムス・T・カーク提督らは、利用したクリンゴン艦のダイリチウムが消耗してそのままでは帰還のためのワープパワーが出せないことを知り、停泊中の原子力空母の原子炉にダイリチウムを再生するための光子エネルギーを採取しにいくことになる。
 
== 希少性 ==
ダイリチウムは一部の惑星や星雲でしか産出されない貴重な鉱物であり、すべての惑星や星雲で産出されるわけではない。「希少かつ有用な消耗品」である上に、レプリケート(エネルギーを使って物質を作り出す技術)することもできないため、ダイリチウムがしばしば通貨代わりとして商取引に用いられる場面もある。スタートレック世界を舞台にしたMMORPG『[[Star Trek Online]]』では、プレイ中に入手できるダイリチウム鉱石を精錬したダイリチウム結晶が、生産システムの原材料だけではなく、各種アイテムを購入する通貨としても用いられ、課金ゲーム内通貨「ZEN」との「両替」さえ可能である。<br />
 
劇中ではクリンゴン帝国の流刑惑星ルラ・ペンテでは囚人を使ってダイリチウムの発掘を行い(劇場版第6作「未知の世界」)、またロミュラン帝国においてはロミュラス星の隣のレムス星に大規模なダイリチウム鉱山が存在し、奴隷階級のレムス人に過酷な労働を強いている(劇場版第10作「ネメシス」)。デルタ宇宙域での漂流で孤立無援となったU.S.S.ヴォイジャーNCC-74656は艦内にダイリチウム精製施設を作り、航路上において機会があればシャトルクラフトを派遣してダイリチウムを探しまわる(VOY5話「盗まれた臓器」、134話「虐殺の記憶」、154話「偽りのナイチンゲール」等)。デルタ宇宙域にてダイリチウムを産出する中世文明レベルの惑星においてもダイリチウムは「冬の涙」と呼ばれる貴重な宝石で、権力者しか手にすることができなかった(VOY142話「ヴォイジャーの神々」)。
 
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{{スタートレック}}