「老子道徳経」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
73行目:
 
== 影響 ==
『道徳経』が[[荘子]]に影響を与えたかどうかは疑わしい。しかし、後の[[荘子]]学派(『荘子』外篇・雑篇)や、[[道家]](『[[淮南子]]』など)には影響を与え、荘子と老子の思想は「[[老荘思想]]」として統合されることになった。
 
智の否定思想は[[韓非子]]などの[[法家]]の愚民政策に引用された。無為による治世の思想は、漢代の[[張良]]・[[陳平]]・[[曹参]]などに実践された。[[老荘思想]]は文化面で大きな影響を中国や日本に及ぼした。[[俳諧]]の分野では[[荘子]]に想を得る表現が多用された。19世紀以来『道徳経』は、ヨーロッパ各国語に相次いで翻訳。[[寺田寅彦]]のエッセイに[[ドイツ語]]で『老子』を読んでの親しみやすさについて記載があり<ref>「[http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/card4359.html 変わった話]」―「電車で老子に会った話」、岩波版『寺田寅彦全集』第四巻所収</ref>、少数だが戦前は、インテリ層の間で欧文での訳注が認知された。戦後、英語圏の文献を通じ[[道教|タオ]]ブームが日本に伝わり、古典中国への新たな取り組みとして広く支持された。近年は[[加島祥造]]による多数の著述活動がある。[[2001年]]、[[井筒俊彦]]英訳の『老子 Lao-Tzu The way and its virtue』刊行([[慶應義塾大学出版会]]、ISBN 4766408594)。