「小川宮」の版間の差分
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はじめは単に「二宮」とだけ呼ばれ、父と同居していた。だが、宮は兄の[[称光天皇]]に似て精神に異常があり、その気性は兄より荒かった<ref>吉田・220頁</ref>。
応永27年（[[1420年]]）1月3日、[[屠蘇]]を飲む御薬という新年祝賀行事の最中、妹を「蹂躙（じゅうりん）」する事件を起こしている<ref>吉田・220頁</ref>。「蹂躙」の内容は不明であるが、いずれにせよ暴力をふるったのである。原因は「淫事ゆえ」とされるので性的な問題であるらしい。このことで父の勘気をこうむり、[[仙洞御所]]を逃げだし、母の養父である[[日野資教]]邸に逃げ込んでいる。同年10月には勘気を解かれ、[[勧修寺経興]]に預けられた<ref>吉田・220頁</ref>。経興邸が小川亭と呼ばれたのにちなみ、以後は「小川宮」と称された<ref>吉田・220頁</ref>。
経興邸に移住後、応永29年（[[1422年]]）3月に兄の称光天皇が危篤になり、8月に父と義持の間で話し合いが行われ、宮は東宮に決まった<ref>吉田・220頁</ref>。その後、兄は病床から回復したが、かねてからの兄弟仲の不仲もあって、宮が儲君とされたことについて父や弟に対する怒りを隠さなかった<ref name="足利義持p169"/>。
応永30年（[[1423年]]）2月16日、童姿か女房姿に
だが、同月22日には兄が飼育しかわいがっていた[[ヒツジ]]をひどくほしがり、強引に譲り受けておいて、即座に撲殺するという事件を起こしている<ref>吉田・221頁</ref>。これは先日の企てを阻止された報復であったとされており、この一件で兄弟仲の不仲が世間で話題となった<ref>吉田・221頁</ref>。そのようななかでも、義持は父子の間の関係修復に尽力し続けた<ref>吉田・221頁</ref>。
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