「広島原爆で被爆したアメリカ人」の版間の差分

この捕虜の目撃情報は「被爆当日（あるいは翌7日）、逃げていたアメリカ人捕虜を相生橋そばの電柱に括りつけ口々に罵り投石し[[私刑]]した」という風説となり、広島原爆文献の古典である[[今堀誠二]]著『原水爆時代（上）』などに記載されたことを通して間違った事実が広まることになる{{Sfn|原爆戦災誌|1971|p=71}}<ref name="chugoku19970728" /><ref name="hibaku-amerikahei-horyo" />。なおアトキンソンは電柱に括り付けられていたのを日本人により降ろされ荼毘に付され、後に[[原爆供養塔]]に遺骨が納められた{{Sfn|原爆戦災誌|1971|p=71}}。これとは別に、広島城でも同様に縛られたアメリカ人捕虜の話がある{{Sfn|原爆戦災誌|1971|p=72}}<ref>[[大佐古一郎]]『[[広島 昭和二十年]]』[[中公新書]]、[[1975年]]、pp.183-184。</ref>。

 

 

入市被爆したアメリカ人捕虜も存在する。同年8月8日[[八幡空襲]]で日本側に撃墜された[[B-29 (航空機)|B-29]]ニップ・クリッパー号の生き残った10人は、8月14日[[島根県]][[美濃郡]]沖で救助され、8月15日（終戦日）[[益田駅]]から山口憲兵分隊、8月16日宇品に設けられていた中国憲兵隊臨時司令部に送られ、8月20日広島県[[向島 (広島県)|向島]]にあった[[旧向島捕虜収容所メモリアルプレート|広島捕虜収容所向島分所]]へ送られた<ref name="powresearchchugoku" /><ref>{{cite web|url=http://www.tv-asahi.co.jp/telementary/contents/backnumber/0104/|title=「ヒロシマを最初に見た米兵」～元米軍捕虜 60年目の旅～|publisher=テレビ朝日 |date=2005-09-12|accessdate=2016-01-23}}</ref><ref name="setouchi20130420">{{cite web|url=http://0845.boo.jp/times/archives/2486|title=米英兵捕虜追悼碑新設　向島町の収容所跡で関係者や住民ら除幕式|publisher=せとうちタイムズ |date=2013-04-20|accessdate=2016-01-23}}</ref>。この宇品に収監されていた時期が入市被爆したことになり、彼らの中には直接被爆した2人であるニールとブリセットを8月19日に看取ったものもいる<ref name="setouchi20130420" /><ref>{{cite web|url=http://www.nakedauthors.com/2007/08/hiroshima-personally.html|title=Hiroshima, Personally|author=Paul Levine（ニップ・クリッパー乗務員の一人Stanly H. Levineの息子）|publisher=nakedauthors.com |date=2007-08-14|accessdate=2016-01-23}}</ref>。