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'''Dynamic Random Access MemoryRAM'''(ダイナミック・ランダ・アクセス・メモリ、'''DRAM''': ディーラム)は、[[コンピュータ]]などに使用される[[半導体メモリ]]によるRAMの1種である。、コンピュータの[[主記憶素子装置]]やディジタル・テレビやディジタル・カメラなど多くの情報機器の、内部の大規模な作業用記憶として用いられてい。(通常の[[ランダムアクセスStatic Random Access Memory|SRAM]]と同様に)[[揮発性メモリ|RAM揮発性]](電源供給がなくなると記憶情報も失われる)であるばかりでなく、ICチップ中1種素子に小さな[[キャパシタ]]が付随すること(寄生容量)を利用した記憶素子あるため常にリフレッシュ(記憶保持動作)を必要とする'''ダイナミックメモリ'''によるRAMあることからその名がある。コンピSRAMに比べ、リフレッシータ[[主記憶装置]]やデジタル・テレビやデジタル・カメラなど多くために常に電力を消費することが欠点だが、今情報機器の記憶装置ところ大容量を安価提供できるとう利点か、DRAMが使わ続けている。
 
DRAMは、キャパシタ([[コンデンサ]])に[[電荷]]を蓄えることにより情報を記憶するため、電源供給がなくなると記憶情報も失われる([[揮発性メモリ]])。そのため、長期記録には向かず、情報処理過程の一時的な作業記憶に用いられる。
 
== 名称 ==
メモリに関するRAM(ラム)という語は、読み出し専用の意味の[[Read only memory]](ROM: ロム)の対義語として書き込みも可能という意味で専ら使われているが、本来の「[[ランダムアクセス]]」には書き込みも可能という意味は無い。よって[[Random Access Memory]]という元の語に拘泥する意味は殆ど全く無い。
DRAMでは、[[コンデンサ|キャパシタ]]に蓄えられた電荷によって情報が記憶されるが、この電荷は時間とともに失われるため、常に電荷を更新(リフレッシュ)し続けなければならない。この「常に動き続ける」という特徴から「ダイナミック」(動的)という名前が付いている。
 
前述のように、常にリフレッシュ動作が必要なことからその名がある。他に、チップ内にDRAMとリフレッシュ動作のための回路などを内蔵し、SRAMと同じ周辺回路とアクセス方法で利用できる「[[疑似SRAM]]」という名称の商品があるが、それもDRAMの一種である。商品としては、[[SIMM]]や[[DIMM]]や[[SO-DIMM]]といった基板にチップのパッケージを実装したモジュールの形態を指す名称や、近年では[[DDR3 SDRAM|DDR3]]や[[DDR4 SDRAM|DDR4]]のように電子的仕様や転送プロトコルなどを指す表現が使われることも多い。
ニュースなどでは「記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しできる半導体記憶回路」などの長い名前で紹介されることがある。
 
ニュー日本の一部マメディアなどでは「記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しできる半導体記憶回路」などの回りくど名前で紹介さわりにそんなに正しくもない表現が見られることある。
現在では、記憶セルがDRAMセルの構造で、インターフェースが[[スタティックランダムアクセスメモリ|SRAM]]と同じ[[疑似SRAM]]もある。
 
== 歴史 ==
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== 技術の変遷 ==
=== ソフトエラー ===
情報は各メモリセルのキャパシタの電荷の形で記憶されるが、[[宇宙線]]などの[[放射線]]がキャパシタに照射されると、電荷が失われデータが書き換わってしまう現象が発生する。これは'''ソフトエラー'''と呼ばれ、高エネルギーの放射線を常に浴びる可能性のある宇宙航空分野に限らず、地上の日常的な環境でも発生し得ためデジタルメモリを持つ機器の偶発的な異常動作の原因であとなる。
 
宇宙線のような高エネルギー放射線でなくとも、可視光線の光子でも同様の現象が発生する。通常のDRAMは、樹脂製のパッケージによって遮光されているため、実際の問題とはならない。しかし、この現象を応用して、チップに光を当てられるようにすることで、[[固体撮像素子|画像素子]]として応用した製品も存在した<ref group="注">[[CCDイメージセンサ|CCD]]に代わる画像素子として、1988年にMicron Technology社よりOptic RAMという商品名で発売された。</ref>。<ref group="注">
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=== SDRAM ===
SDRAM(Synchronous DRAM、シンクロナス・ディーラム、エスディーラム)は、外部クロックに同期してカラムの読み出し動作を行うDRAMである。2009年現在では新たに設計・販売されるコンピュータ製品での採用は少なくなっている<ref group="注">DRAMに限らずデジタル用電子部品では、旧型化して市場で流通しなくなった物は新たに登場した部品と比べて性能で著しく劣ることが多く保守部品としてのわずかな需要を残すだけとなって価格が高くなる事が多い。このため、中古ではない旧形式のDRAMをわざわざ新規製品の設計に使用することはあまり考えられない。</ref>。外部クロックに同期することで、DRAM素子内部でパイプライン動作を行い、外部のバスクロックに同期してバースト転送することにより、0ウェイトでの出力アクセスを可能とし、外部バスクロックがそのまま使用できるために[[回路設計]]も容易となった。登場した当初は同期クロックは[[インテル|Intel]]製CPUのPentiumに合わせて66MHzであったが、やがて[[Pentium II]]や[[アドバンスト・マイクロ・デバイセズ|AMD]]製CPUの[[K6-2]]に合わせてPC100 SDRAMと呼ばれる規格で100MHzとなり、2000年のIntel製の[[Pentium III]]用新チップセット出荷に合わせてPC133 SDRAMが本格的に使用された。パーソナルコンピュータでの使用では多くがDIMMでの実装となっていた。
 
以下は現行のDDR SDRAM(後述)以前の、SDR SDRAMについて述べる。登場した当初は同期クロックは[[インテル|Intel]]製CPUのPentiumに合わせて66MHzであったが、やがて[[Pentium II]]や[[アドバンスト・マイクロ・デバイセズ|AMD]]製CPUの[[K6-2]]に合わせてPC100 SDRAMと呼ばれる規格で100MHzとなり、2000年のIntel製の[[Pentium III]]用新チップセット出荷に合わせてPC133 SDRAMが本格的に使用された。パーソナルコンピュータでの使用では多くがDIMMでの実装となっていた。DDR SDRAMが主力になった後は、生産される製品は少なくなっている。
 
{{Main|SDRAM}}