「ゲーム差」の版間の差分

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== 課題 ==
ゲーム差の概念が生まれた[[メジャーリーグベースボール|アメリカ大リーグ]]には引分が存在しないため、貯金数(勝数差)は[[勝率]]と連動している。しかし日本のプロ野球では引分が存在しており、試合数から引分を除外して勝率を計算している。この場合、1試合の勝敗の価値はチームごとに、そのチームの引分試合数によって変動してしまう。極端な例を挙げると、全試合の半分を引き分けたチームの1勝は、引き分け無しのチームの2勝と等価である。もちろんこれはマイナスの側にも作用し、全試合の半分を引き分けたチームの1敗は、引き分け無しのチームの2敗に相当することになる。ここまで極端な状態になることは まずないが、引き分け試合の数が1つでも異なれば その2者を貯金数で比較することが出来ないというのは重大な問題である。
 
日本のプロ野球では、ゲーム差は有効な指標として機能していない。例えば「3ゲーム差の2チームが直接対決3試合を行い、下位のチームが3勝した場合」どちらのチームが上位に来るのか(または同率で並ぶのか)を「ゲーム差から」判断することが出来ない。
 
ゲーム差を日本のプロ野球で無理やり使用することで起こる問題として、例えば貯金数はABよりも多いが、勝率ではBAを上回るというケースが生じる。
*Aチームが31敗、Bチームが103分の場合、Aチームの貯金は2で勝率.750、Bチームの貯金は1で勝率1.00のため、Bチームはゲーム差[[マイナス]]0.5ながら勝率は上ということになる。
 
また、ゲーム差0でありながら勝率によって順位差が付くという事態は頻繁に起こっており、ゲーム差の本質からしてこれも異常な状態である。
つまるところ、日本のプロ野球における「ゲーム差」は全体の順位状況を大雑把に把握するための曖昧な目安でしかなく、本来の「ゲーム差」とは かけ離れた存在である。
 
混乱を起こした例として、[[2008年]]の[[イースタン・リーグ]]でシーズン終了時に[[東京ヤクルトスワローズ (ファーム)|東京ヤクルトスワローズ]]が2位の[[読売ジャイアンツ (ファーム)|読売ジャイアンツ]]より貯金数では少ないながらも勝率で上回り、優勝したという事例が挙げられる<ref>[http://bis.npb.or.jp/2008/leagues/index_el.html 2008年度 イースタン・リーグ ファーム成績]</ref>。