「札幌市交通局M100形電車」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
m 一部カテゴリの統合等修正
10行目:
親となる両運転台形のM100形・M101号と、子となる片運転台形のTc1形・Tc1号の1編成、計2両が[[日本車輌製造]]で製造された。「広報さっぽろ」や[[車内広告|車内告知]]などでは「親子電車」と紹介されたが、現場では「エム・ティーシー(M・Tc)」と呼ばれていた。
 
混雑時は親子を連結した2両[[編成 (鉄道)|編成]]で、閑散時はM100形の単行で使用する計画で製造された。M101の[[連結器|連結装置]](棒連結器受け)と前面中央の[[ジャンパ連結器]]は車両両側に設けられており、単独使用中の方向転換にも対応できる。投入路線は特に混雑の激しい「2系統」となるため、[[札幌市電#現存・廃止路線一覧|鉄北線]]に存在する、[[日本国有鉄道|国鉄]][[札幌駅]]構内を横断する[[西5丁目跨線橋|陸橋(通称おかばし)]]の[[線形 (路線)|勾配]]に対応した登坂性能を確保する必要があった。そのため、トレーラーであるTc1形の運転台側台車にも[[主電動機|モーター]]が1台装備されているが、Tc1形には[[集電装置]]がく、単独運転はできない。
 
「札幌スタイル」を確立した[[日立製作所|日立]]製の[[札幌市交通局330形電車|330形]]とは異なる丸みの少ない車体で、そのデザインテイストは、同じ[[日本車輌製造|日車]]製でエム・ティーシーの発展型ともいえる[[連接台車|連接車]]、[[札幌市交通局A800形電車|A800形]]、[[札幌市交通局A810形電車|A810形]]に受け継がれた。系統表示灯をはさみ、2灯とも前面窓下に配置された[[前照灯]]と、両開き式の中扉は、どちらも札幌市電としては初めての採用である。Tc1形の前扉は運転台側にのみに設けられており、連結面側が先頭となるサイドには中扉しかない。常に、前の車両は[[運転士|運転手]]と[[車掌]]の二人、後ろの車両は車掌一人の三人乗務となる。
 
実際には朝夕の連結・開放に手間がかかるため<ref>Tc1は自走できないため連結・開放時も自力[[回送]]ができず、作業を行うためにはその都度車庫に入庫する必要があった。</ref>、常に連結状態で運用されていた。それゆえ増備はされず、[[連接台車|連接車]](札幌市交通局では、分離できない連'''接'''車も「連'''結'''車」と呼ぶ)の本格導入へと計画自体が変更された。連接車の登場以降は、2両が非貫通であることから運賃収受方法を連接車と共通にできないうえ、上記のように両方の車両に車掌が乗務する必要があって人件費もかかるため、[[1970年]](昭和45年)10月に分離の上、M101は継続使用のためワンマン化改造を受け、一方自走ができないTc1は[[廃車 (鉄道)|廃車]]となった。連結の必要がくなったことで、M101の棒連結器受けと[[ジャンパ連結器]]は撤去されている。
 
M101号は[[1990年代]]後半に[[札幌市交通局330形電車|330形]]に続いて[[札幌市交通局3300形電車|3300形]]と同様の車体に更新される計画があったが、2016年(平成28年)時点でも実施されておらず、塗色も他車が「STカラー」と呼ばれる緑と白の塗り分けに変更される中、唯一デザートクリームとダークグリーンの旧塗色で残っている<ref>M101はワンマン化改造の際、上下二色の間に蛍光朱色の識別帯が巻かれ、その後現在の白帯に変わっている。オリジナルの塗色はTc1に残る。</ref>。また現在の札幌市交通局が所有する[[札幌市営地下鉄|地下鉄]]を含めた車両全体で、唯一にぎりが丸型(輪)の[[吊革]]を設置している<ref>[[2013年]](平成25年)に[[優先席]]付近の吊革がオレンジ色(三角型)に変更されたため、現在は丸型と三角型の吊革が混在している。</ref>。
61行目:
{{札幌市交通局の車両}}
{{デフォルトソート:さつほろし軌M100}}
[[Category:札幌市交通局の電車|M100]]
[[Category:1961年製の鉄道車両]]
[[Category:日本車輌製造製の電車]]
[[Category:路面電車車両|さつほろしこうつうきよくM100かたてんしや]]
[[Category:試作車 (鉄道)]]