「多価不飽和脂肪酸」の版間の差分

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比率などは上限撤廃の動向など言説が流動的なので脂質にまとめる
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'''多価不飽和脂肪酸'''(たかふほうわしぼうさん、[[英語|英]]:polyunsaturated fatty acid, PUFA)とは、[[不飽和結合]]を2つ以上持つ[[不飽和脂肪酸]]のことである。'''高度不飽和脂肪酸'''(こうどふほうわしぼうさん)、'''多不飽和脂肪酸'''、'''ポリエン脂肪酸'''ともいう。[[ω-69脂肪酸]]の一部と[[リノール酸]]、[[γω-リノレン6脂肪 ]]、[[アラキドン酸]]、[[ω-3脂肪酸]][[α-共役リノレンール酸]]、[[エイコサペンタエン酸]](EPA)、[[ドコサヘキサエン酸]](DHA)など代表的な多価不飽和脂肪酸である。ω-3脂肪酸もω-6脂肪酸も動物には合成できないため[[必須脂肪酸]]となってい含まれる。
[[File:EFA to Eicosanoids ja.svg|400px|thumb|[[必須脂肪酸]]の代謝経路と[[エイコサノイド]]の形成]]
[[File:Essential fatty acid in oil.JPG|400px|thumb|[[食用油]]の[[必須脂肪酸]]<ref name=ndb>http://ndb.nal.usda.gov/</ref>]]
'''多価不飽和脂肪酸'''(たかふほうわしぼうさん、[[英語|英]]:polyunsaturated fatty acid, PUFA)とは、[[不飽和結合]]を2つ以上持つ[[不飽和脂肪酸]]のことである。'''高度不飽和脂肪酸'''(こうどふほうわしぼうさん)、'''多不飽和脂肪酸'''、'''ポリエン脂肪酸'''ともいう。[[ω-6脂肪酸]]の[[リノール酸]]、[[γ-リノレン酸 ]]、[[アラキドン酸]]、[[ω-3脂肪酸]]の[[α-リノレン酸]]、[[エイコサペンタエン酸]](EPA)、[[ドコサヘキサエン酸]](DHA)などが代表的な多価不飽和脂肪酸である。ω-3脂肪酸もω-6脂肪酸も動物には合成できないため[[必須脂肪酸]]となっている。
 
多価不飽和脂肪酸で[[植物油]]に多く見られるのは[[ω-6脂肪酸]]には[[リノール酸]]一部の植物油には[[γ-リノレン酸 ]]や[[アラキドン酸]]、[[ω-3脂肪酸]]の[[α-リノレン酸]]も見られ、[[エイコサペンタエン酸]](EPA)、[[ドコサヘキサエン酸]](DHA)などがある。このω-6系、ω-3系は動合成できないため多価不飽和広義で[[必須脂肪酸の代表的]]と摂取源である。
 
==解説==
ヒトを含めた動物の体内では原料となるω-3脂肪酸やω-6脂肪酸から脂肪酸[[デサチュラーゼ]]等の酵素により脂肪酸の不飽和結合を増やしたり、炭素2個伸張してより不飽和度の高い多価不飽和脂肪酸を合成することができる。
[[File:Essential fatty acid in oil.JPG|400px|thumb|[[食用油]]の[[必須脂肪酸]]<ref name=ndb>[http://ndb.nal.usda.gov/ USDA Food Composition Database]</ref>]]
多価不飽和脂肪酸が豊富な[[植物油]]は多く、[[リノール酸]]が豊富に含まれることが多いが、一部の植物油では[[α-リノレン酸]]も豊富である。
 
ヒトを含めた動物の体内では原料となるω-3脂肪酸やω-6脂肪酸から脂肪酸[[デサチュラーゼ]]等の酵素により脂肪酸の不飽和結合を増やしたり、炭素2個伸張してより不飽和度の高い多価不飽和脂肪酸を合成することができる。
 
[[細胞膜]]は流動性を持ち、脂質や膜タンパクは動いている。この流動性は膜の構成物質で決まる。たとえば、[[リン脂質]]を構成する脂肪酸の不飽和度(二重結合の数)に影響され、二重結合を持つ炭化水素が多いほど(二重結合があるとその部分で炭化水素が折れ曲がるので)リン脂質の相互作用が低くなり流動性は増すことになる。また、不飽和度が高まるほど相互作用が低くなり脂肪酸の融点は低くなる。
 
ω-3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸であるDHAは、[[精液]]や[[脳]]、[[網膜]]の[[リン脂質]]に含まれる[[脂肪酸]]の主要な成分である。DHAの摂取は[[血]]中の[[中性脂肪]]([[トリグリセライド]])量を減少させ、[[心臓病]]の危険を低減する。
 
ω-6脂肪酸の多価不飽和脂肪酸は、[[ヒト]]などの[[哺乳類]]では、[[プロスタグランジン]]、[[トロンボキサン]]、[[ロイコトリエン]]などの生理活性物質の合成前駆体となる。
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[[必須脂肪酸]]の欠乏の過酷な条件下では、[[哺乳類]]は[[オレイン酸]]を伸長・非飽和にし、[[ω-9脂肪酸]]の多価不飽和脂肪酸である[[ミード酸]](20:3, ''n''−9)を作る<ref name="lipomics">{{cite web|url=http://www.lipomics.com/resources/fatty_acids/20_3n9.htm |author=Lipomics|title = Mead acid| accessdate= February 14, 2006}}</ref>。また、菜食主義者においても狭い範囲で起こる<ref name="phinney1990">{{cite web| author=Phinney, SD, RS Odin, SB Johnson and RT Holman |title=Reduced arachidonate in serum phospholipids and cholesteryl esters associated with vegetarian diets in humans|url=http://intl.ajcn.org/cgi/content/abstract/51/3/385|accessdate=February 11, 2006|year=1990}}</ref>。
 
== ω-3脂肪酸 ==
==望ましい摂取割合==
== 代表的なω-3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸 ==。(一部)
[[厚生労働省]]によると、[[脂質]]所要割合は、[[脂肪]]エネルギー比率で成人で20-25%の範囲が望ましい。[[飽和脂肪酸]]、[[一価不飽和脂肪酸]]、多価不飽和脂肪酸の望ましい摂取割合は、おおむね3:4:3であり、[[ω-6脂肪酸]]と[[ω-3脂肪酸]]の比は、健康人では4:1程度である<ref>[http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9906/s0628-1_11.html 第6次改定日本人の栄養所要量について] (厚生労働省)</ref>。
 
== 代表的なω-3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸 ==
下の表は、代表的なω-3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸の一覧である。
{| class="wikitable"
! 慣用名
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|}
 
==代表的なω-6脂肪酸の多価不飽和脂肪酸==
下の表は、代表的なω-6脂肪酸の多価不飽和脂肪酸。(覧である。部)
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! 慣用名
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|}
 
==代表的なω-9脂肪酸の多価不飽和脂肪酸==
下の表は、代表的なω-9脂肪酸の多価不飽和脂肪酸である。ω-9脂肪酸には、[[オレイン酸]]など一価の不飽和脂肪酸も含まれる。
{| class="wikitable"
! 慣用名
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|}
 
==脚注共役脂肪酸==
共役リノール酸。(一部)
 
*[[ルーメン酸]]
*{{仮リンク|カレンジン酸|en|Calendic acid}}
*[[ジャカル酸]]
*[[α-エレオステアリン酸]]
*{{仮リンク|β-エレオステアリン酸|en|beta-Eleostearic acid}}
*[[カタルプ酸]]
*{{仮リンク|プニシック酸|en|Punicic acid}}
*{{仮リンク|α-パリナリン酸|en|alpha-Parinaric acid}}
*[[ボセオペンタエン酸]]
*ステラヘプタエン酸
 
==他==
*[[ピノレン酸]]
 
==出典==
<references />
 
{{DEFAULTSORT:たかふほうわしほうさん}}
[[Category:脂肪酸|*]]
{{Medical-stub}}