「イランの大統領」の版間の差分

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大統領の任期は4年、連続再選は2期までである。
 
大統領選は性別に無関係な[[普通選挙|完全普通選挙制度]]を取っており、15歳以上の全国民による[[直接選挙]]により選出される<ref name="jiia">[http://www2.jiia.or.jp/pdf/global_issues/h14_m-e/matsunaga.pdf イラン・イスラーム共和国における選挙制度と政党 松永泰行] 公益財団法人[[日本国際問題研究所]]</ref>。[[革命]]当初、[[有権者]]の年齢は革命前の20歳から16歳に引き下げられ、[[イラン・イラク戦争]]時に15歳に引き下げられた。その後は、若年層の票が改革派に集中することを危惧する[[保守]]派と、改革派との駆け引きにより、有権者年齢は上下を繰り返している<ref name="jiia"/>。
 
大統領選挙の候補者になるには、イランの上院に当たる[[監督者評議会]]([[イランの最高指導者|最高指導者]]が選出した6人のイスラム法学者と、[[イランの司法制度|司法権長]]が指名し[[イスラーム諮問議会|マジュレス]](国会)が選出した6人の一般法学者の、12名からなる)による承認が必要である<ref name="jiia"/>。[[イラン・イスラーム共和国憲法]]には、大統領選挙の被選挙人の要件として以下のものが挙げられている。
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#犯罪歴がないなど、経歴が良好である
#誠実であり敬虔である
#イラン・イスラーム共和国の基礎となる原則と、国家の公式[[マズハブ|学派]]([[ジャアファル法学派]]。イラン[[国教]]の[[シーア派]][[十二イマーム派]]と同一視される)の信奉者である
 
監督者評議会は、これらの要件を満たさないとされる候補者を拒否できるため、評議会は大統領の権力に対するチェック機能を有する。1997年の大統領選挙では、立候補した238人のうち、ほとんどが[[政治家]]として有名ではなく行政能力も欠如していることを理由に拒否され、評議会が承認した候補者はわずか4人であった。このためイラン国外からは、最高権力者および評議会はこの制度を通じて、保守的な[[イスラム主義]]者しか大統領になれないよう制限を加えていると批判している。国外の批判に対して、評議会はこれまでも改革派が大統領候補として承認されてきたことをもって反論している。
 
評議会が候補者を承認し発表すると、ただちにポスターやメディアを使った選挙活動が始まる。大統領は投票数の内、絶対過半数を得た者が当選する。一回の投票で過半数を取った候補者がいない場合は、上位2名による決選投票が実施される。当選結果を監督者評議会が承認し、任命権を持つ最高指導者が認証式を行うことにより、当選者は大統領となる<ref name="jiia"/>。