「日本以外全部沈没」の版間の差分

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『'''日本以外全部沈没'''』(にほんいがいぜんぶちんぼつ)は、[[筒井康隆]]の[[短編小説]]。『[[オール讀物]]』[[1973年]]9月号に発表。タイトルは「以外全部」が「日本」「以外」よりも小さいフォントで『{{larger|日本}}{{smaller|以外全部}}{{larger|沈没}}』と表記される。
 
== 概要 ==
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『日本沈没』のヒットを祝うSF作家たちの集まりで、[[星新一]]が題名を考案、小松の許可を得て筒井が執筆した。第5回([[1974年]]度)[[星雲賞]]短篇賞受賞作品(ちなみに長編賞は『日本沈没』)。授賞式の壇上、小松は冗談交じりに「『日本沈没』完成まで9年かけたのに、筒井氏は数時間で書き上げて賞を攫ってしまった」とコメントしたという。
 
そして、さらなる返礼として小松が書いたのが「タイム・ジャック」(『[[S-Fマガジン]]』1973年10月臨時増刊号、[[早川書房]])である<ref>「タイム・ジャック」のタイトルには「筒井康隆風に」という但し書きがある。</ref>。筒井作品風に「おれ」を名乗る主人公の他、筒井や小松が当時よく登場させていた「大杉酔狂」や「[[星新一|月古市]]」なども登場する、ドタバタSFパロディ短篇である。筒井は、小松の自薦短編集『さらば幽霊』([[講談社文庫]]、1974年)の解説で、一見した表層的には筒井的にしか見えないこの作品に、それでも現れている違いを読み解くことで、小松の特質を分析するという試みをおこなっており、[[アンソロジー]]『'73日本SFベスト集成』([[徳間書店]]、1975年)収録の際の解説でもそれを抜粋している。
 
なお、米ソ首脳が乱闘する場面が、[[リチャード・ニクソン|ニクソン]]と[[アレクセイ・コスイギン|コスイギン]]、[[ヘンリー・キッシンジャー|キッシンジャー]]と[[レオニード・ブレジネフ|ブレジネフ]]という組み合わせとなっており、ブレジネフがコスイギンの格下に見える描写となっている。
 
== 書籍 ==