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以上のように、超臨界流体を使用したプロセスは従来の[[重金属]]や[[強酸]]などの[[触媒]]を使ったプロセス、あるいは[[可燃性]]・[[毒性]]のある[[溶媒]]をこのプロセスに置き換えることで、環境に対する影響を低減させる特徴を持つ。また、ダイオキシンに代表される有害物質の分解にも使用可能である。そのため、[[グリーンサスティナブルケミストリー]]の視点から注目を集めている。ただし、高温高圧の条件が必須であるため、装置は[[高圧ガス保安法]]の適用を受ける場合が多い。また、溶解性や反応性が高いため、容器や[[シール (工学)|シール]]の材質にも配慮が必要である。以上の理由から、超臨界流体関係装置の容積は必ずしも大きくない。
 
[[火力発電]]では、作動流体である水蒸気の圧力及び温度は、高ければ高いほど発電所一基当たりの熱効率が高くなる。このため、ボイラーに貫流ボイラーを使用し、発生する蒸気の圧力・温度を水の臨界点以上に高めた超臨界流体が使われている。そのような発電技術を超臨界圧(Super Critical: '''SC''')、又は超超臨界圧(Ultra Super Critical: '''USC''')と呼び、2013年における最新式の石炭火力発電プラントで実用化されている。
 
[[第二世代バイオ燃料]]の製造工程で[[セルロース]]を加水分解するために超臨界水の使用が研究される<ref>[http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0910recycle/r0910_sako.html 亜臨界・超臨界水によるバイオマス廃棄物の有効利用技術の開発]</ref><ref>[http://www.nedo.go.jp/content/100082907.pdf 木質系バイオマス資源の超臨界水処理による石油代替エネルギーの獲得]</ref><ref>[http://www.jwrs.org/woodience/mm003/miyafuji.pdf 超臨界水法によるリグノセルロースからのバイオエタノール生産]</ref>。バイオマスを亜臨界水・超臨界水を用いて資源化する開発・実用化は、日本が最も進んでいる。実用化技術として、三菱化工機㈱は、下水汚泥を1.6MPa~2.9MPa、200℃~230℃の亜臨界水で処理し、固形燃料や[[バイオガス]]を生成するための連続処理設備の販売を開始した<ref name="asiabiomass">[https://www.asiabiomass.jp/topics/1101_01.html 亜臨界水・超臨界水を用いたバイオマスの資源化技術が実用化へ]</ref>。