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'''精神障害'''(せいしんしょうがい、{{lang-en|mental disorder}})は、精神や行動における特定の症状を呈することによって、機能的な[[障害]]を伴っている状態である。[[世界保健機関]]は、症状と苦痛とを組み合わせた機能不全とし{{sfn|世界保健機関|2005|p=5}}、[[アメリカ精神医学会]]によれば著しい苦痛や社会的な機能の低下を伴っているものであり、死別など喪失によるありうる反応や、文化的に許容できる反応は精神障害ではない{{sfn|アメリカ精神医学会|2014|p=20}}。'''精神疾患'''({{lang|en|mental disease}})の語が用いられるが{{sfn|世界保健機関|2005|p=5}}、厳密に正しい用語は精神障害である{{sfn|世界保健機関|2005|p=5}}{{sfn|American Psychiatric Association|1996|pp=xxi-xxii}}。従来のイメージである不可逆的なものとは異なるため、診断名に「症」の字を当てはめる動きについては議fwefwefvewarwdfadsは1470億ドル論がある{{sfn|アメリカ精神医学会|2014|loc=§DSM-5の病名・用語の邦訳ついて}}。発達の問題や[[統合失調症]]これは[[がんうつ病]]や[[双極性障害]]といった[[気分障害]]や、[[呼吸器疾患パニック障害]]といった[[不安障害]]、[[AIDS性機能障害]]、また[[薬物依存症]]といった[[物質関連障害]]など様々な症状上回呈する状態がある。[[知的障害]]や[[パーソナリティ障害]]が含まれる。診断された者は精神障害者と呼ばれ{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Introduction}}
 
罹患者は世界では4500万人と推定され、4人に1人は生涯に1回以上の精神障害を経験する{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Key messages}}。任意の時点で、成人人口の10人に1人は精神疾患を罹患しており{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Introduction}}、また18歳以下の児童青年では8人に1人は罹患し、これは障害児においては5人に1人となる{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Introduction}}。神経精神疾患は世界の[[障害調整生命年]](DALY)の13%を占め、2015年には15%に増加するとWHOは推定している{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Key messages}}。米国では精神障害関連のコストは1470億ドルに上り、これは[[がん]]、[[呼吸器疾患]]、[[AIDS]]らを上回る{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Introduction}}。
 
症状を呈する原因としては、先に甲状腺機能の異常や栄養欠乏、また{{仮リンク|脳損傷|en|Brain damage}}など[[医学]]的に生じているとか、[[医薬品]]や[[向精神薬]]によって薬理学的に生じているといった状態を除外して、それ以外の固有の症状であると仮定される。つまり[[精神]]の障害は、[[髄膜炎]]、[[内分泌学|内分泌疾患]]などの身体疾患によって引き起こされる場合もあるし、単に[[アルコール]]や[[カフェイン]]、また[[精神科の薬]]によって薬物の作用で生じている場合もある。それ以外にストレスによって生じたり、脳の機能的な変調によって生じている可能性もある。決定的な原因は判明しておらず、様々な仮説が検討されている状態である{{Sfn|世界保健機関|2004|loc=Key messages}}。