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[[ファイル:Gold Silver Painted BOX Shosoin.JPG|right|thumb|100px|蘇芳地金銀絵箱蓋]]
; 赤漆文欟木御厨子(せきしつぶんかんぼくのおんずし)
: 漆塗りの物入れ。高102cm。正倉院の中で最も由緒があり、飛鳥時代の天武天皇(?-686)まで遡る天武天皇の遺愛の品である。「古様作」とあることから、天武天皇の時代に作成された本厨子は、1300年前の当時から見ても古い様式であったようである。[[天武天皇]]→[[持統天皇]]→[[文武天皇]]→[[元正天皇]]→[[聖武天皇]]→[[孝謙天皇]]と受け継がれ、[[孝謙天皇]]が東大寺に献納した。国家珍宝帳によれば天皇の身近に置かれ、聖武天皇筆の「雑集」、元正天皇筆の「[[孝]]」、[[光明皇后]]筆の「楽毅論」、[[王羲之]]の書法20巻、刀子、笏など天皇の身の回りの宝物が大切に納められていたようである。[[元正天皇]]筆の「経」などは失われて現存していないが、[[聖武天皇]]筆の「雑集」、[[光明皇后]]筆の「楽毅論」などは現存している。[[天武天皇]]から始まり6代もの天皇に伝えられた本厨子は、正倉院宝物の中でも特異な存在である。
; 平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)・平螺鈿背八角鏡(へいらでんはいのはっかくきょう)
: 鏡の背面を異なる材質で飾った宝飾鏡である。正倉院には56面の鏡が伝わっているが、螺鈿細工の鏡は、平螺鈿背円鏡7面と平螺鈿背八角鏡2面、計9面が伝わる。ただし、内5面は鎌倉時代に盗難に合い、粉々に砕かれた1面を除き4面は破片を接続して補修したものである。径27cm前後。夜光貝の螺鈿細工を鼈甲、琥珀、トルコ石、ラピスラズリで飾った非常に豪華な鏡である。この宝物は正倉院宝物の華やかさと世界性を象徴するものの1つで、夜光貝、鼈甲は東南アジア産、琥珀はミャンマーあるいは中国産、トルコ石はイラン産、ラピスラズリはアフガニスタン産だと考えられている。