「諸聖人の日」の版間の差分

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==概説==
カトリック教会の典礼暦では[[11月1日]]が諸聖人の日で、続く[[11月2日]]が[[死者の日]]となっている。死者の日は「万霊節」とも呼ばれていた。諸聖人の日は、かつては「守るべき祝日」の一つで、主日([[日曜日]])と同様、[[ミサ]]にあずかるべき日とされていた。[[英語]]では、公式には{{Lang-en-short|Solemnity of All Saints}}、また略して{{Lang-en-short|All Saints}}と呼ばれるほか、「オール・ハロウズ(All({{en|All Hallows)Hallows}})」、「ハロウマス(Hallowmas)({{en|Hallowmas}})」とも表記される。
 
[[聖公会]]でも11月1日は「'''諸聖徒日'''」と位置づけられる祝日(ただし11月1日後の[[主日]]にこれを行ってもよい)であり、続く[[11月2日]]が「[[諸魂日]]」となっている<ref>{{Cite book|和書|date=1991-06-20|title=日本聖公会 祈祷書|edition=第一版|publisher=[[日本聖公会]]|pages=2頁、7頁}}</ref>。
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その後、[[宗教改革]]者たちによって[[プロテスタント]]では[[聖人#キリスト教|聖人]]への崇敬が廃止されたため、プロテスタント諸国では徐々に廃れていった。しかし[[スウェーデン]]では、諸聖人の日は死者のために祈る日となることで存続した。
 
[[アイルランド]]や[[ケルト人|ケルト]]の習慣では諸聖人の日の前の晩は「ハロウ・イブ(Hallow({{en|Hallow Eve)Eve}})」と呼ばれ、キリスト教伝来以前から精霊たちを祭る夜であった。19世紀に移民によって[[アメリカ合衆国]]に持ち込まれたこの習慣が「[[ハロウィン]](Halloween)({{en|Halloween}})」である。「ハロウィン」は「ハロウ・イブ」がなまったものである。アメリカでは現在、このハロウィンの方が盛大に開かれる。だが諸聖人の日には、もともとアメリカ国内にてカトリック信徒が少ないせいもあって、これといった行事は催されないのが通常である。
 
なお、[[イギリス]]とカトリック諸国では諸聖人の祝日がその後も続いており、例えば[[ポーランド]]では同じ11月1日に、[[サドゥスキー]]といって[[ろうそく]]を持って墓参りをする習慣がある。ポーランドをはじめ伝統的にカトリック信徒の多い国では、いまも11月1日は国民の祝日になっている。また[[ポルトガル]]と[[フランス]]ではこの日に亡くなった親族のために花をささげる習慣がある。[[ディアダスブルカス]]として知られるポルトガル式のハロウィンは[[4月30日]]の夜に行われているが、諸聖人の日との関連はない。