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文面整理。難読地名について追記(残りの地名は後日書きます)。
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遠矢地区は[[釧路湿原国立公園]]の東部に位置し、南北に[[国道391号]]、[[釧網本線]]が走る。
 
昆布森地区は[[太平洋]]沿岸部地域で北太平洋シーサイドライン(尻羽海岸)は[[厚岸道立自然公園]]に位置する。地勢は険しく、海と山に囲まれ、そこにいくつかの漁村が点在する。この地域は[[難読地名]]が多い。以下にそれらの地名と読み、由来となったアイヌ語を示す
 
; 跡永賀
: あとえか(「あとえが」と濁ることも) - 「アトゥイ・オカケ<ref>[[ラテン文字化|アイヌ語ラテン翻字]]:atuy-okake</ref>」(海の・跡)あるいは「アトゥイカ<ref>アイヌ語ラテン翻字:atuy-ka</ref>」(海の・上)からとされるが由来ははっきりしない<ref name=":02">{{Cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/grp/110P.pdf|title=アイヌ語地名リスト ア~イチ P1-10|accessdate=2017-10-20|date=2007|work=[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm アイヌ語地名リスト]|publisher=北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室}}</ref>。
; 老者舞
: おしゃまっぷ - 由来ははっきりしないが、「オイチャンオマ<small>プ</small><ref>アイヌ語ラテン翻字:o-ican-oma-p</ref>」〔川尻に・イチャン(鮭鱒の産卵場)・ある・もの(川)〕から、とする解釈がある<ref name=":3">{{Cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/grp/2130P.pdf|title=アイヌ語地名リスト エン~オニシ P21-30P|accessdate=2017-10-20|date=2007|work=[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm アイヌ語地名リスト]|publisher=北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室}}</ref>
; 来止臥
: きとうし - 「キト・ウシ」([[ギョウジャニンニク]]が生える)
; 去来牛
: さるきうし - 「サルキ・ウシ」([[葦]]が生える)
; 賤夫向
: せきねっぷ
; 仙鳳趾
: せんぽうし - 「チェ<small>プ</small>ポ<small>プ</small>ウ<small>シ</small>イ(チェ<small>プ</small>ポプシ)<ref>アイヌ語ラテン翻字:cep-pop-us-i</ref>」(魚が・跳ねる・いつもする・ところ=魚が沸き立つところ)、あるいは「チェッポオチ<ref>アイヌ語ラテン翻字:ceppo-oci</ref>」(小魚・いるところ)より。ニシン、サメ、雑魚が多かったためとされる<ref name=":0">{{Cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/grp/7180P.pdf|title=アイヌ語地名リスト セッ~ツキガ P71-80|accessdate=2017-11-03|date=2007|work=[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm アイヌ語地名リスト]|publisher=北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室}}</ref>。
; 初無敵
: そんてき(「そむてき」ということも)
; 知方学
: ちっぽまない<ref>「ちほまない」「ちぽまない」ということもある</ref>- 「チ<small>プ</small>オマナイ(チポマナイ)<ref>アイヌ語ラテン翻字:cip-oma-i</ref>」(舟・ある・川)、もしくは「チェ<small>プ</small>オマナイ(チェポマナイ)<ref>アイヌ語ラテン翻字:cep-oma-nay</ref>」(魚・いる・川)からとされる<ref name=":0" />。
: ([[気象庁]]の[[アメダス]]が設置されており、夏期は日本全国の観測点で最も涼しくなる地点の一つとして知られる。8月の月平均最高気温は19.8℃で[[えりも岬]]と並び全国で最も低い。)
; 重蘭窮
: ちぷらんけうし - 「チ<small>プ</small>ランケウ<small>シ</small>イ(チ<small>プ</small>ランケウシ)<ref>アイヌ語ラテン翻字:cip-ranke-us-i</ref>」(舟・下ろす・いつもする・所)からとされる<ref name=":0" />。
; 十町瀬
: とまちせ - 諸説ありはっきりしないが、遠くより海獣([[トド]])の声が聞こえたことによる「トゥイマチヌ<small>プ</small>」(遠い・我ら・聞く・所)や、食用にしていた「トマ」([[エゾエンゴサク]]の塊根)を採取していたことによる「トマチエヌ<small>プ</small><ref>アイヌ語ラテン翻字:toma-ci-e-nup</ref>」(エゾエンゴサクの塊根・我ら・食う・野)などの解釈・説がある<ref>{{Cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/grp/8190P.pdf|title=アイヌ語地名リスト ツキサ~トヨコ P81-90|accessdate=2017-11-03|date=2007|work=[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm アイヌ語地名リスト]|publisher=北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室}}</ref>。
; 入境学
: にこまない - 「ニ・オマ・ナイ」(木のある川)
; 冬窓床
: ぶいま(「ぶゆま」ということも)
; 浦雲泊
: ぽんとまり - 「ポン・トマリ」(小さな入り江)
; 又飯時
: またいとき - 「ワッカ・タ・エトク」(水を汲む源)
; 分遺瀬
: わかちゃらせ - 「ワッカ・チャラ・セ」(水がチャラチャラ流れ下る)
 
* 山:
* 河川:[[釧路川]]
* 湖沼:[[達古武沼]]
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** [[阿寒郡]]:[[鶴居村]]
 
== 町名・地名の由来 ==
{{Main|釧路市#市名の由来}}
「釧路」という地名の由来は諸説あり不明であるが、いずれも[[アイヌ語]]に漢字にあてたものとされている<ref name=":03">{{Cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/grp/4150.pdf|title=アイヌ語地名リスト キト~コム P41-50P|accessdate=2017-10-19|date=2007|work=[http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm アイヌ語地名リスト]|publisher=北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室}}</ref>。
 
=== 難読地名 ===
町内には[[難読地名]]が多い。以下にそれらの地名と読み、由来となったとされるアイヌ語があるものについてはそれを示す。なお、アイヌ語の読みは[[ラテン文字化|ラテン翻字]]がはっきりしているものはラテン翻字で示し、そのほかはカタカナ(アコ<small>ロ</small>イタ<small>ク</small>式)で示した<ref name=":02">{{Cite web|url=http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ass/new_timeilist.htm|title=アイヌ語地名リスト|accessdate=2017-10-20|date=2007|work=|publisher=北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室}}</ref>。
{| class="wikitable" style="width:70%"
! colspan="2" |地名
! colspan="2" |由来とされるアイヌ語
! rowspan="2" |備考
|-
! style="width:5em" |漢字
! style="width:7em" |よみ
! style="width:5em" |よみ
!意味
|-
| rowspan="2" |跡永賀
| rowspan="2" |あとえか
|atuy-okake
|海の・跡
| rowspan="2" |由来ははっきりしない。
|-
|atuy-ka
|海の・上
|-
|老者舞
|おしゃまっぷ
|o-ican-oma-p
|川尻に・イチャン<ref>鮭鱒の産卵場</ref>・ある・もの(川)
|由来ははっきりしないが、以上のものからとする解釈がある
|-
|来止臥
|きとうし
|kito-us
|キト・群生する
|「キト」=[[ギョウジャニンニク]]。同由来の地名は道内に多く見られる。
|-
|去来牛
|さるきうし
|sarki-us-i
|芦・群生する・ところ
|
|-
|賤夫向
|せきねっぷ
|
|
|
|-
| rowspan="2" |仙鳳趾
| rowspan="2" |せんぽうし
|cep-pop-us-i
|魚が・跳ねる・いつもする・ところ
| rowspan="2" |ニシン、サメ、雑魚が多かったためとされる。
|-
|ceppo-oci
|小魚・いるところ
|-
|初無敵
|そんてき
|
|
|
|-
| rowspan="2" |知方学
| rowspan="2" |ちっぽまない
|cip-oma-i
|舟・ある・川
| rowspan="2" |[[気象庁]]の[[アメダス]]が設置されており、夏期は日本全国の観測点で最も涼しくなる地点の一つとして知られる。8月の月平均最高気温は19.8℃で[[えりも岬]]と並び全国で最も低い。
|-
|cep-oma-nay
|魚・いる・川
|-
|重蘭窮
|ちぷらんけうし
|cip-ranke-us-i
|
|
|-
| rowspan="2" |十町瀬
| rowspan="2" |とまちせ
|トゥイマチヌ<small>プ</small>
|遠い・我ら・聞く・所
| rowspan="2" |諸説ありはっきりせず、後世の研究でいくつかの解釈がある。前者は遠くより海獣([[トド]])の声が聞こえたことによるとする解釈で、後者は「トマ」([[エゾエンゴサク]]の塊根)を採取していたことによるとする解釈である。
|-
|toma-ci-e-nup
|トマ・我ら・食う・野
|-
|入境学
|にこまない
|
|
|
|-
|冬窓床
|ぶいま
| -
| -
|
|-
|浦雲泊
|ぽんとまり
|pon-tomari
|小さい・泊地
|
|-
|又飯時
|またいとき
|
|
|
|-
|分遺瀬
|わかちゃらせ
|wakka-carse
|水が・ちゃらちゃら(崖を滑り落ちる)
|明治30年の5万分の1地図には「ワッカチャラセ」と書いてあるという。
|}
== 歴史 ==
合併以前の各村の沿革の詳細については各記事を参照。
[[昆布森村]]
 
=== 昆布盛村 ===
* [[1880年]](明治13年) - 昆布森村ほか二か村[[戸長役場]]が設置される。
* [[1919年]](大正8年) - [[昆布森村]]、[[跡永賀村]]、[[仙鳳趾村]]が合併し二級町村制施行、昆布森村となる。
* [[1955年]]([[昭和]]30年)[[1月1日]] - 釧路村と合併。
 
=== 釧路村釧路町 ===
* [[1920年]](大正9年) - 釧路町(現:[[釧路市]])の[[北海道区制|区政]]施行と同時に分村、釧路郡釧路村となる。この際11万円の年賦助成金を受ける。
* [[1955年]]([[昭和]]30年)[[1月1日]] - 昆布森村と合併、新たに'''釧路村'''となる。
* [[1965年]](昭和40年) - 雪裡橋が完成、セチリ太地区と別保地区が結ばれる。