「アンティオペー」の版間の差分

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[[File:Correggio Jupiter and Antiope.jpg|thumb|250px|[[コレッジオ]]『[[ユピテル]]とアンティオペー』(1528年頃)。[[サテュロス]]に扮するゼウスと、アンティオペー、[[エロース]]が描かれている。一説には『眠れる[[ヴィーナス]]とサテュロス』 。[[ルーヴル美術館]]所蔵。]]
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'''アンティオペー'''({{lang-grc-short|'''Ἀντιόπη'''}}, {{ラテン翻字|el|Antiopē}})は、[[ギリシア神話]]の女性である。[[長母音]]を省略して'''アンティオペ'''とも表記される。主に、
* [[ニュクテウス]]の娘
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== ニュクテウスの娘 ==
この'''アンティオペー'''は、ニュクテウスと[[ポリュクソー]]の娘で<ref name=Ap_3_10_1>アポロドーロス、3巻10・1</ref>、ニュクテーイスと姉妹<ref name=Ap_3_5_5>アポロドーロス、3巻5・5。</ref>。しかし河神[[アーソーポス]]の娘ともいわれる<ref>『[[オデュッセイア]]』11巻261行-262行。</ref><ref>パウサニアス、2巻6・1。</ref>。[[サテュロス]]に変身したゼウスとの間に<ref name=Ovi_6>オウィディウス『変身物語』6巻。</ref>、[[双子]]の兄弟[[ゼートス]]と[[アムピーオーン]]を生んだ<ref name=Ap_3_5_5 /><ref name=Ap_3_10_1 /><ref name=Hy_8>ヒュギーヌス、8話。</ref>。
 
=== 双子の出産 ===
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{{アンティオペーの系図}}
 
[[image:Bartholomäus Spranger 020.jpg|thumb|230px|[[バルトロメウス・スプランヘル]](1596年)の作品ではワシが描かれており、サテュロスに変身したユーピテルであることが分かる。[[ウィーン]]、[[美術史博物館]]所蔵。]]
===アンティオペーと西洋絵画===
アンティオペーは西洋絵画では人気のあった題材で、[[オウィディウス]]の『[[変身物語]]』にもとづいて<ref name=Ovi_6 />、サテュロスに変身した[[ユーピテル]](ゼウス)とともに描かれた。これらの作品は『ユピテルとアンティオペ』と呼ばれ、特に[[コレッジョ]]の作品が有名である。しかしコレッジョを含むいくつかの作品について、別の主題([[ウェヌス]]、あるいは[[ニュムペー]])を描いたものではないかという疑いが持たれている。それらの作品ではアンティオペーは眠った姿で描かれているが、現存する文献からはユーピテルがアンティオペーのところにやって来たときに、彼女が眠っていたとする伝承は確認できない。さらにユーピテルの象徴である[[ワシ]]が描かれていないことが問題を難しくしている<ref>『全集美術のなかの裸婦 第3巻 神話・神々をめぐる女たち』、p.95。</ref>。そこで解説書ではどちらの題名も述べられていることが多い。
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== アマゾーンの女王 ==
[[File:NAMABG-Eretria Theseus and Antiope.JPG|thumb|アンティオペーとテーセウス]]
この'''アンティオペー'''は、アマゾーンの女王である。[[アレース]]と[[オトレーレー]]の娘で、[[ヒッポリュテー]]と姉妹<ref>パウサニアス、1巻41・7。</ref>。[[アテーナイ]]王[[テーセウス]]との間に[[ヒッポリュトス (神話)|ヒッポリュトス]]を生んだ<ref>アポロドーロス、摘要(E)1・17。</ref><ref>ヒュギーヌス、250話。</ref>。