「ニュー・シネマ・パラダイス」の版間の差分

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[[ローマ]]在住の[[映画監督]]・サルヴァトーレのもとにある晩、故郷の母から[[電話]]が来て、アルフレードが死んだことを告げる。サルヴァトーレはベッドで寝ながら、昔のことを思い出す。
 
[[第二次世界大戦]]中、「トト」と呼ばれていた幼いサルヴァトーレ少年の父戦争に取られ彼は[[シチリア島]]の僻地の村で母と妹と暮らしている。父は戦争に行ったきり、なかなか帰ってこない。当時、村のたった一つの娯楽施設は村の中心の広場にある、[[教会]]を兼用した小さな[[映画館]]だった。
 
外界から隔絶された当時のシシリーの田舎の住人たちにとって、その映画館は村の外に通じるたった一つの窓だった。週末になり、映画館で旧式の映写機が回り出すと、アメリカ映画に出てくる信じがたい豊かさや、保守的な村ではありえないロマンティックな男女関係など、目を丸くして見ている村人たちの前に外の世界が写しだされた。新作の輸入映画のかかる夜、村人たちはみな映画館に集まり、スクリーンに声援を送り、また教会の謹厳な[[司祭]]がラブシーンを削除させたラブシーンのある箇所では、揃って[[ブーイング]]を鳴らすのだった。
 
映画に魅了されたトトは何度も映写室に入り込んで、そのたび映写技師のアルフレードにつまみ出されていた。しかし、ある事件をきっかけに2人は親しくなり、アルフレードはトトに[[映写機]]の操作を教えるようになった。ある晩、映画館が[[火事]]になり、[[フィルム]]を救い出そうとしたアルフレードは[[火傷]]で[[視力]]を失った。やがて父親の戦死が伝えられ、トトは新しく建て直された映画館「新パラダイス座(Nuovo Cinema Paradiso)」で[[子供]]ながら映写技師として働き、[[家計]]を支えるようになった。
 
年月が過ぎ、[[若者]]となったトトはムービーカメラを手に入れ、自分でも映画を撮影するようになる。駅で見かけた[[美少女]]エレナとの[[初恋]]を経てトトは軍隊に徴兵されるが、除隊後村に帰ると映写室には別の男が座り、エレナは音信不通となっていた。落ち込むトトにアルフレードは「若いのだから外に出て道を探せ、村にいてはいけない、そして帰ってきてはいけない」と言ってきかせる。「人生はお前が観た映画とは違う、もっと困難なものだ!」。トトはその言葉に従って通り、列車に乗り、[[ローマ]]に向け旅立った。
 
の日から30年がたち、ローマで映画監督として成功し、いつか初老となったサルヴァトーレは、アルフレードの葬儀に出席するため、年老いた母の待つ故郷の村に帰ってきた。そこで彼は「新パラダイス座」がすでに閉館し、建物の取り壊しも近いことを知る。サルヴァトーレはアルフレードが彼に遺した形見を渡される。ローマに戻ったサルヴァトーレはそのフィルムを映写させる。そこには複数の映画のラブシーンがオムニバスで編集されていた。かつて司教によって削除された箇所を、トトが収集し編集したものだった。映像を見ながらサルヴァトーレは過去を懐かしんで、笑い泣きをするのだった。
 
=== 完全版 ===
故郷に戻ったトトはエレナそっくりな少女に出会う。気になって後を付けるとそこには、彼女がトトの昔の友人だったボッチャとエレナが結婚していて生まれた娘だと知る。
トトはエレナと、何故連絡をくれなかったと責めが、エレナは逆に実は昔、連絡を残したのだと言う。
真相は村に対してのトトの未練を断ち切るため、アルフレードがエレナの行き先を隠していたのだった
真実を知ったトトはエレナとキスし、愛を確かめる。
後日、再びトトはエレナに連絡を取るが、エレナは「忘れましょう」と言って二人は別れる。