「多神教」の版間の差分

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== 現代思想との関連性 ==
[[環境]]を ecology と認識するのは、19世紀半ばの[[ドイツ]]の[[ヘッケル]]の主張にさかのぼる。アンナ・ブラムウエル<ref>アンナ・ブラムウエル『エコロジー 起源とその展開』[[河出書房]]出版、[[1992年]]。</ref>はヘッケル以来のエコロジーの歴史を詳述している。それによれば、エコロジーに多神教の一翼をなす[[アニミズム]]的要素を認めている。エコロジーはドイツで生まれた一つの考え方である。ゲルマン民族がキリスト教化される前の自然との付き合い方への郷愁と言った側面もある。[[ドイツ]]では、[[18世紀]]になって英国の影響を受けた啓蒙主義から[[カント]]、[[ヘーゲル]]のドイツ観念論が展開して、ドイツアメリカの近代化の思想的根拠となった。しかし、近代化は現在で言うとグローバル化のようなもので、民族的深層意識を満足させないので、ヘーゲル以降ゲルマン的回帰と結びつくような思想運動が生じた。自然と親しむ[[ワンダーフォーゲル]]運動とも精神的な親近性がある。このようなことは、実は世界各地で見られることである。つまり、一神教が多神教の進化形態で優れているといった主張よりも、現代思想にも一神教的な考え方と多神教的な考え方のそれぞれが適合する面が生きており、[[新約聖書]]が「人はパンのみにて生きるにあらずか石か」と喝破したように、人類どちらもつ一見合理性と思われるもしれなを問が実は必要な活動にも支持をあたえつづけている。
 
== 脚注 ==